青木美冴は必聴!OMFのミラクルバイブル第6弾!
2003年に各社合同企画として始まり、コアなアイドルファンを虜にしてきた“アイドル・ミラクルバイブルシリーズ”。近年はソニーのオーダーメイドファクトリー・スペシャル企画商品として続き、つい先ごろも旧作がまとめてアンコールプレスの対象になるなど、相変わらずの人気です。
そんな名シリーズも、回を重ねてはや第6弾。また1枚、新タイトル「アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 75・76 Girls 青木美冴・秋本圭子・有吉ジュン 」が候補に挙がりました。
今回は、うれしく貴重な70年代。75年から翌76年にかけてデビューし、「アーリー70´sフィーメイル・ アイドル・コレクション」シリーズにも収録されていた“幻”級アイドルがピックアップされております。
気になるメンツは、TBS「ぎんざNOW!」内オーディション出身の青木美冴、グラビアやドラマでも活躍したセクシーアイドル秋本圭子、MBS「ヤングタウン」パーソナリティーで関西での人気も高かった有吉ジュンの3人ということですが、イチ押しはやっぱり青木美冴です。
パンチあふれる圧倒的な歌唱力が魅力的だった青木さんは、これまでシングル2枚のA面がCD化されていましたが、今回は75年のデビュー曲「うれしい体験/赤信号」と76年にリリースされた「町あかりキラキラ/彼はステディ」「16才のメッセージ/恋のローラー・スケーター」という計3枚のシングルをコンプリート。
後の桜たまこや高田みづえみたいなポップス演歌のフィーリングがお好きな方ならきっと気に入ることと思います。個人的にも待望切望、リクエストを重ねてきただけに、ホントに喜ばしい限りです。
お次はフォトジェニックだった秋本圭子。モデルさんらしくお歌の方は…という感じで、女優やグラドル的なお仕事が印象に残っている人が多そうですね。最初は妹的カワイコちゃんアイドルだったのに、だんだんオトナ向けな感じになって、ついには…というコースをたどってしまった記憶があります。
こちらも76年に残した「蝶/ふたりの海」「高原電車で/月見草」「あなたはどこの誰ですか/花泥棒」の3枚コンプで、トーゼンながら、資生堂のマッサージの歌は入っておりません。
この中では、なかにし礼+宇崎竜童による、ジャケからしてセクシーで際どいラストシングルに注目です。
そして、ちょっと蓮っ葉なイメージがあったせいか、個人的には最も惹かれなかった有吉ジュン。デビュー曲の「涙があればいい/ふたりの珈琲」から数えて「 ランデブー/メモリーグラス」「あげるものは何もない/冒険 」「今日子の宵待草 /ピアノブルー」「誘惑のスロットマシン/黄色いダンプ」の全シングル10曲と、まるで彼女のベスト盤のような雰囲気です。
未聴のものも多いんですが、76年から78年までにこんなにシングルが出ているなんて知りませんでした。オールデイズからズベ公、セクシー路線まで、コロコロ変えつつも息長く続けられた秘訣は何なのでしょうか。
作家陣も千家和也、穂口雄右、橋本淳、都倉俊一、伊藤アキラ、佐瀬寿一と錚々たる先生方が顔を揃えていますが、特筆すべきは甲斐よしひろ作品のセカンドシングル。あの「メモリーグラス」も実は彼女に書かれたものだったのですね。なおA面は甲斐バンドが後に出した「ランデヴー」とは同名異曲ですけど、甲斐バンドのファンは必聴ですぞ。
という今回のアイドル・ミラクルバイブルシリーズ。70年代は80年代に比べどうしても動きが鈍いようなのですが、青木美冴だけでも買う価値アリ!皆さま、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
なお冒頭でも述べましたが、こちらでも紹介した「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 73~76 Girls 鮎川由美 石井まゆみ 池田ひろ子 景山美紀 」のほか「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 808182 Girls ~中山圭子・嵯峨聖子・川田あつ子・百瀬まなみ~ 」(聖子に取って代わられた中山圭子がオススメ)、「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 80~86Girls 高橋沙羅 ティナ・グレース 天馬ルミ子 川原理加 森村聡美 中林由香 」「 アイドル・ミラクルバイブル 818283 Girls ~和泉友子・大森有里子・ナンシールー・菊地陽子~ 」という旧作4タイトルもアンコールプレス予約受付中。
買い逃していた方は、ぜひこの機会に併せてどうぞ。今後の西村まゆ子や久我直子なんかにつながるかもしれませんからね。
(2009.6.24)