小山田君と小沢君の傑作がSHM-CDで再発!
パーフリの名盤が高品質CD・SHM-CD化される予定だったのは昨年12月。ところが発売中止になってしまい、残念な思いをした人は多いと聞きます。
それから約1年。めでたくリリースにこぎつけることができた模様。それが初回生産限定盤となるSHM-CD3タイトル。全編英語詩で綴るファーストの「 three cheers for our side~海へ行くつもりじゃなかった 」、小山田君と小沢君の2人になったセカンド「 カメラ・トーク 」、そしてシングルベストの「 シングルズ 」です。
2枚は3年半ほど前、ボートラいっぱいで紙ジャケ復刻されておりましたが、なんだか今回はあまり盛り上がってないようだし、最も大好きなセカンドがいい音で聴けることですし、その時に書いたものを、一部修正しつつコピペしちゃいましょう。
かつてパーフリの大ファンだったワタシ。小山田君、小沢君のお2人とは同世代ですけど、彼らを初めて意識したのは88年ぐらいでしょうか。
DCブームが過ぎ、POPEYEがエフデジェなんかを仕掛けた頃(全然流行らなかったけど)、渋カジちょい手前のあたりですかね。POPEYEやOLIVEの読者モデルみたいなこともしてたんですね、小山田くんが。
で、そういう面でも彼はフツーに有名な存在でして、いろいろバンドもやってたけど今度メジャーデビューするんだ、みたいな話を聞いたわけです。まだ時代はユーロビートだったけど、ネオ・アコの走りなんてさすが小山田くん!って感じでした。
そのデビュー盤(2人ではなかった)は「Three Cheers For Our〜海へ行くつもりじゃなかった」 で今回同時に再発されるんですが、全編英語でワタシにとってはちょいヘナチョコに聞こえて、全然ハマってなかったのです。
それが、90年に出たこのセカンドのキャッチーさにはダブルKOコーポレーション、ってな感じで、もう夢中になってしまったワケです。
1曲目に収録されている「Young, Alive, In Love(恋とマシンガン)」は、緒方直人、織田裕二、的場浩司の出てたドラマ「予備校ブギ」として大ヒット。一躍ブレイクを果たすわけです。
ちなみにこのドラマには渡辺満里奈も出演してるんですが、交遊はここからかな? パーフリが彼女に書いた「大好きなシャツ(1990旅行作戦)」や「レイニー・カインド・オブ・ラブ」(渡辺満里奈「ベ ベスト・コレクション 」で聴けます)なんて超キュートな名曲。
マリナくんは後にオザケンにも楽曲提供を受けていますし(前述のベスト盤で聴けます)、ロマンスも上ったこともありましたね。
と余談が進みましたけど、このアルバム、ホント歴史に残る名盤なんですよ。
マキシシングルにもなってプロモが絶賛された「Camera!Camera!Camera!」や「Haircut 100(バスルームで髪を切る100の方法)」など、インスパイアものもありますが、オシャレなのに実があって、ねえ。ポップとはかくあるべき、という感じがして絶対オススメです。まあ、百聞は一聴にしかず、とにかく聴いてください。
それとですね、彼らのプロモビデオも最高なので、11月に廉価版もリリースされたDVD「 LOST PICTURES,ORIGINAL CLIPS & CM'S PLUS TESTAMENT TFG TELEVISION SERVICE,THE 」もぜひご覧になってほしいです。「パリの恋人」みたいな「Camera!Camera!Camera!」なんて、ホントに素晴らしい!
この後はどんどんマニアックになっていきますけど、彼らの伝説や活躍はご存じですよね。ソロ転向後は、小山田くんがコーネリアスとなって突き詰めていっちゃうし、小沢くんがオザケンなどと呼ばれラブリーな感じになっちゃうし、ワタシが持ってたイメージとは正反対になったのでありました。
と言いつつ、小沢君も思想系になったから読みは正しかったってことかな? あ、小沢君のお父様は口承文芸学者で昔話の権威でいらっしゃるんですけど、機会があってお会いした時にはとても素晴らしい方で感激してしまった、なんて思い出もあります。
パーフリからコーネリアス、オザケンまで、CDなんか全部発売日に買ってきたんですけど、解散後の異常な人気の時に、金に目がくらんでほとんど手放してしまった…。
「ヘッド博士の世界塔」の初回盤や、マツダ・ファミリアのCMソングになったシングルCD「グルーヴ・チューブ」の誤植初回盤なんか、ちょっと驚くよーな値段で売れちゃったりして…。
と、実はパーフリを語る資格なんか全然ないワタシでありました…。
(2009.11.30)