みさっちゃん25周年、初の4枚組シングルコンプ!
この10月には通算52枚目のレギュラーシングルとして、大江千里クン作で岩崎宏美も歌った「 始まりの詩、あなたへ 」(初回盤にはなんとあの「悲しいボーイフレンド」のMovie Editionをボーナストラックとして収録!)を発表。
千里クンの曲が秀逸なのはもちろんですが、ヒロリンとはまた違った解釈を聴かせ、他を圧倒するボーカリストとしての実力を見せつけた渡辺美里。
若い頃からあった硬質な芯ともいえる信念と、いろんな意味での貫禄がますます増して来て、重ねてきた歳月の長さを実感してしまいますが、当たり前といえば当たり前。来年5月にはデビュ−25周年を迎えるのですからね。
ということで、みさっちゃんのデビュー25周年を記念して初のコンプリートシングルコレクション「25th Anniversary Misato Watanabe Complete Single Collection~Song is Beautiful~」の発売が決定しました。
85年のケニー・ロギンスのカバーにしてデビューシングル「I'm Free」から、前述の最新シングル「始まりの詩、あなたへ」までの全シングルA面52曲に、90年のTBS系TV・宇宙プロジェクト・トータルテーマソングとして佐野元春とデュエットしたシングル「Home Planet-地球こそ私の家」をプラス。
オリジナルアルバム未収録のナンバーや別ミックスなども豊富なみさっちゃんですから、最新リマスタリングが施された4枚組全53曲というボリュームは、これまでのベストアルバムとは一線を画すもの。ホントに待望の完璧なシングルコレクションとなっています。
その上、初回限定盤「 25th Anniversary Misato Watanabe Complete Single Collection[初回生産限定盤] 」にはデビューから現在までの写真を網羅し、みさっちゃんの奇跡が目でも確認できる超豪華スペシャルフォトブック付き。さらに三方背BOX・デジパックという仕様で、通常盤「 25th Anniversary Misato Watanabe Complete Single Collection[通常盤] 」とはわずか550円の差ですから、コレは初回盤をぜひとも入手したいところです。
振り返ると、みさっちゃんのうたとの出会いは、EPIC・ソニーのアーティスト応援プロジェクト「Bee」の会員として、主催のビデコンや新譜試聴会に参加してた高校生の時。千里クンのビデコンだったか忘れていまいましたが、そのイベントでミス・セブンティーン出身ながら抜群の歌唱力を持つ驚異の新人として紹介されたのが「I'm Free」だったのです。
みさっちゃんより1コ年下のワタシも、ちょうど18才のライブに突入しようとしてた頃。第2弾の「GROWIN' UP」、続く「死んでるみたいに生きたくない」と青春の痛みを絶叫するみさっちゃんに共鳴し、ファンにならないワケがありません。そしてあの「My Revolution」や「BELIEVE」。ファーストアルバム「eyes」はそれこそ、すり切れるほど聴いたものです。
おそらく同世代の皆さんのほどんどが、自らの胸に吹き荒れる疾風怒濤の青春を重ね合わせて聴いていたのではないでしょうか。若さを持て余し、ホンネでぶつかって、カッコよく一歩抜け出して軽やかに生きていかれたら…それはまさに80年代のティーンエイジ・ウォークでした。
小室さんを筆頭にしたTMネットワークをはじめ、ずっと兄貴分の千里クン、みさっちゃんの疾走感をサポートした岡村ちゃんエトセトラ、若きEPICの仲間たちを中心に、みさっちゃんの声のもとにあつまった驚くほど良質な楽曲たち。
小坂洋二プロデューサーの手腕は言わずもがなですが、1ファンとしてはあれは青春が数々の悩みと引き換えにくれた奇跡の贈り物だったのではないかと信じています。
そういえば社会人になりたての頃。生保のオバちゃんたちが矢継ぎ早にやってきた時、選んだのはみさっちゃんがキャラクターを務めていた明治生命でしたっけ。
そういうワタシにとってのみさっちゃんシングルベスト3は、今もカラオケでよく歌う「BELIEVE」や、千里クンのコーラスもキュンとくる「すき」、岐路に立たされていた時に大きな力をもらった「My Love Your Love(たったひとりしかいないあなたへ)」。次点は「虹をみたかい」かな。また、いらない情報とか言われそうですけど…。
それはさておき、シングルもホントにいい曲が多いのは周知のことだと思いますが、近年ではネスカフェの定番CMソングに挑戦したロバータ・フラックのカバー「やさしく歌って〜Killing me softly with his song〜」や、リニューアルしたアニメ「ドラえもん」の主題歌でファンを驚かせた「ドラえもんのうた」、サイバラ原作の映画「いけちゃんとぼく」主題歌「あしたの空」あたりがオススメでしょうか。
しかし、この最新マスタリングでいい音によみがえったCDが出て、あらためて時系列でシングル曲を聴いてしまうと、スゴイことになってしまいそう。他の人には絶対見せられない姿になりそうなので、引きこもってこっそり聴こうと思っています。
今も作業用のBGMとして、ファンリクエストによる20周年時のベストのBlu-spec版「 M・Renaissance~エム・ルネサンス~ 」を流しているんですけど、もう嗚咽しそうですもん…。
なお「君の弱さ/10years」や「サマータイムブルース/Boys kiss Girls」など、両A面も多かったみさっちゃん。B面にも名曲がいっぱいですから今回漏れてしまうのが少し残念ですが、それはまた次の機会を待つということで。
(2009.11.7)