愛唱歌集2タイトル、満を持して紙ジャケ復刻!
ヒロリンのアルバム復刻で真っ先に思い浮かぶのは、90年代の“YOUNG POPS FOR YOUNG ADULT”2 in One定番コレクションやQ盤・定盤COLLECTIONではなく、やっぱり2007年の名企画、オリジナルアルバム・紙ジャケットコレクション。
超充実のボーナストラックや応募特典が大好評を博し、ライブ盤復刻BOXや益田3部作復刻BOXへとつながっていったのは記憶に新しいところです。
紙ジャケコレクションシリーズは試金石の意味合いもあったためか、2枚のイレギュラー盤がラインアップに入っていなかったのですが、デビュー35周年となる今年、満を持して復刻が決定しました!
そう、童謡や唱歌を歌った愛唱歌集・ALBUMシリーズ2タイトル「 ALBUM [+α](仮) 」「 album II [+α](仮) 」。
ALBUMシリーズの収録曲はこれまでにも「愛唱歌集」という名のダイジェスト盤CDに収録されていたものの、外装のリニューアルを繰り返したり、同じ内容のものが通販BOXにセットされたりしただけで欠落したナンバーがありました。ですので、それぞれ完全CD化し別々にリリースされるのは今回が初めてとなるはず。
しかも紙ジャケットコレクションの続編として、紙ジャケ仕様で、+αのボーナストラック付き(予定)になるなんて、ファンなら感謝感激ではないでしょうか。
きっと、ご自宅のCDラックに設けた岩崎宏美コーナーに、2枚分のスペースを空けて待っていた人はかなりの数に上ると思います。
まずは78年発売、人それぞれに忘れ得ぬ心のうた、心に残るアルバムがある!という「 ALBUM [+α](仮) 」。
誰もが知っている童謡を中心に「この道」「赤とんぼ」「七つの子」「宵待草」「浜千鳥」「花嫁人形」「叱られて」「花」「雪の降る町を」「ペチカ」「椰子の実」「青い目の人形」「赤い靴」「ちいさい秋みつけた」「冬の夜」「母さんの歌」…紺絣の着物を着たおかっぱ頭の少女が歌う、そんなつやややかで心のこもった歌声の素晴らしいことよ。
妄想ですが、日向ぼっこをしながら縁側でレッスンをつける松田トシ(敏江)先生のお姿も目に浮かぶようです。
そして80年リリース、だれもが心の片隅に大切に閉まっている幼い日の思い出…そして遠いふるさと。その郷愁をあたたかく歌い上げた宏美のアルバム・シリーズ第2弾!!「 album II [+α](仮) 」。
「中国地方の子守唄」「さくらさくら」「出船」「浜辺の歌」「夏の思い出」「夏は来ぬ」「待ちぼうけ」「荒城の月」「島原地方の子守唄」「通りゃんせ」「砂山」「旅愁」「冬景色」「ゆりかごの唄」「春の唄」「故郷(ふるさと)」…幼い童謡はちょっと少なくなって、大人っぽさを感じる子守唄や唱歌がメインですね。
流行歌手としてはコッテリと脂が乗ってきた時期ですが、清々しい唱歌が余分なものをスッキリ洗い流したよう。芳醇でありながら爽やかな歌声が楽しめます。
そういえば昔、「クイズドレミファドン!」で、優勝者がチャレンジするラストの声当てクイズで「夏は来ぬ」が流れたことがありましたっけ。誰だったか自信満々に「岩崎良美!」と答えて不正解となりましたが、これって濃くなっていった時期であっても、愛唱歌に関してはヨシリンぐらい爽やかに歌っているという証しですよね。単に声質が似ているだけでなく。
そういう意味でも、やっぱり由紀シスターズの跡目を継げるのは岩崎シスターズですよね。
という、心が浄化されるようなヒロリンの愛唱歌集・ALBUMシリーズ2タイトル。日本のこころを実感できる好盤ですので、ヒロリンファン以外にもオススメします。
なお「思秋期」や「聖母たちのララバイ」などのメガヒットのオーケストラバージョンのほか、「真珠貝の歌」「そばに置いて」など隠れた名曲も集めたG☆B続編「 ゴールデン☆ベスト II 岩崎宏美 ~名曲スペシャル(仮) 」も同時発売されるそうです。
(2010.1.29)