ベスト4作が27年ぶりプラケース再発！

　ただいまワーナー時代のアナログLP盤復刻（ こちらで紹介）3カ月連続発売で盛り上がっている中森明菜さん。CDの方でも、再発は繰り返していたものの紙ジャケ限定盤扱いのため入集困難流になっていたベスト盤4タイトル「 BEST AKINA メモワール 」「 BEST 」「 BEST II 」「 BEST III 」が、27年ぶりにプラケースの標準仕様CDでリリースされることになりました！
 
　どれも今さら言うまでもないベストセラーアルバムですが、せっかくですのでサクっと紹介しておきましょう。
 
　まずは83年12月、明菜からのクリプレのように登場した初のベストアルバム「 BEST AKINA メモワール 」。
　「スローモーション」から「禁区」まで、発売時までの大ヒットシングル6曲と、「あなたのポートレイト」「キャンセル！」など4枚のオリジナルアルバムからよりすぐりの曲で構成されたもの。
　ツッパリ路線としなやか路線のタイマン度合いはツッパリ優勢ですが、発売順ではないので構成も魅力的。ジャケのポニーテール明菜のかわいさもマルですよね。
 
　続く「 BEST 」は86年4月リリース、シリーズ第1作となるシングルＡ面コレクション。
　デビュー曲「スローモーション」から13枚目のシングル「SOLITUDE」までが収録されていますが、発売順ではないのが今聴いても新鮮でしょう。
　前年の「ミ・アモーレ〔Meu amor e…〕」でレコード大賞に輝き、アイドルの枠を超え押しも押されもしないトップスターとなった明菜のモニュメント。聖子不在で孤高の女王として君臨する明菜時代のプロローグという感じですネ。
 
　そして88年のクリスマスイブに発売された続編「 BEST II 」は、カセット限定発売だった「ノンフィクション エクスタシー」を含むシングルＡ面コレクション第2弾。
　レコード大賞V2に輝いた「DESIRE -情熱-」から「I MISSED "THE SHOCK”」まで、どこをどう聴いても名曲ぞろい、不動の地位を築いた明菜の独壇場という印象。
　曲調のレンジに合わせた歌唱表現の凄さもさることながら、あの頃の明菜がまとっていた独特のピリピリムードまでが記録されているように思います。
  
　最後はCD時代となってから、92年11月発売の「 BEST III 」。
　例の事件まで歌っていたシングル「LIAR」を最後に、休業を余儀なくされ、次作のリリースまで1年のブランクが空いた明菜。結局は91年3月の「二人静-『天河伝説殺人事件』より」を最後にワーナーから移籍してしまったワケですが、そのせいでシングルＡ面コレクションではなくなり、収録シングルのB面や、いわくつきの竹内まりや作品「駅」といったアルバム曲のほか、12インチの「赤い鳥逃げた」や人気カップリング曲「LA BOHEME」といったもっと昔のナンバーも収録。でも、そのせいで面白いベストアルバムになったと思います。
 
　今回は2012リマスター使用なのだそうですが、オリジナル発売時にアナログも出ていた3作は、紙ジャケを除くと91年以来で27年ぶりの再発。限定盤ではなく普通にカタログに残り続けてほしいですね。明菜クラスだと当然だと思いますから。
 
　一昨年、昨年と2年連続でディナーショーを開催し、ファンを喜ばせている明菜ですが、今夏には9年ぶりとなるライブの開催もウワサされています。
　聖子ほどとは言いませんけど、もっともっと出てきてほしい。これら黄金期のベスト盤を聴いてたら、そんな思いが募るのでした。聖子同様に、明菜は何がどうなってもテッパンですもんね。