究極ベストが新曲を加えてリニューアル!

　今年の聖子といえば、３月にジャズアルバム「 SEIKO JAZZ 」をついにリリース。
　かなり前からアメリカでの動きがリークされていましたし、クインシー・ジョーンズとコラボしたり、５年前にはFourplayのアルバム「 エスプリ・ド・フォー 」にゲストボーカルとしてフィーチャーされジャズフェスにもサプライズ出演するなど、ずっと出る出るとウワサされながら忘れた頃になっての発売という印象があったせいか、紆余曲折が感じられ、聖子の描いたプラン通りになったとはいえないようでしたけど、専門家からは高い評価を受け、アメリカでは名門ジャズレーベル、ヴァーヴ・レコーズから日本人歌手として初めてのリリースが実現。さらにはハイレゾ最大手配信会社・HD tracksのジャズ部門チャートでは2位をマーク。セルフではないアルバムは久々とあって、コアなファンにも大きな拍手とともに受け入れられたのは記憶に新しいところです。
 
　11月には「SEIKO JAZZ」コンサートも開催。通常のセルフアルバムとコンサート（今年は「 Daisy 」と「 Seiko Matsuda Concert Tour 2017「Daisy」 [DVD] 」「 Seiko Matsuda Concert Tour 2017「Daisy」 [Blu-ray] 」）とは異なる展開に期待は高まるばかりですが、やっぱり活動の軸はセルフだそうで、ドラマ（内山理名主演で11月24日にスタートするNHKドラマ「マチ工場のオンナ」）主題歌となる新曲「新しい明日」もセルフの模様です。
 
　聖子自身が「このドラマが教えてくれる人生のすばらしさを主題歌にも込められるよう、そんな想いで『新しい明日』という曲を作りました」と語るこの新曲、てっきりシングル発売されるものと思いきや、なんとこのタイミングでデビュー35周年時のオールタイムベスト「We Love SEIKO -35th Anniversary 究極オールタイムベスト 50Songs-」（ こちらで紹介）がリニューアルされ、そちらに収録されるのだとか。
　それが「 We Love SEIKO Deluxe Edition-35th Anniversary 松田聖子 究極オールタイムベスト 50+2 Songs- 」で、一昨年の発売当時のボーナストラックを、前述の「新しい明日」と、昨年オリコンデイリーチャート１位（ウイークリーは６位）を記録したYOSHIKI提供のシングル曲「薔薇のように咲いて 桜のように散って」に差し替え。ジャケットもお色直しされた豪華デラックス盤となるそうです。
 
　いかにもユニバーサル商法という感じで、この２曲いや１曲のためにまた買い増しか…とつぶやくファンも多そうですが、オールタイムの自選かつ３枚組というスケールは聖子史上唯一のものですし、オリコン3位をマークした好ベストであることに変わりはありませんからね。
 
　ちなみに本編50曲をおさらいしておきますと、「裸足の季節」「青い珊瑚礁」「風は秋色」「チェリーブラッサム」「夏の扉」「白いパラソル」「風立ちぬ」「赤いスイートピー」「制服」「渚のバルコニー」「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「天国のキッス」「ガラスの林檎」「SWEET MEMORIES」「瞳はダイアモンド」「蒼いフォトグラフ」「Rock'n Rouge」「時間の国のアリス」「ハートのイアリング」「天使のウィンク」「瑠璃色の地球」「抱いて…」「大切なあなた」「あなたに逢いたくて～Missing You～」「明日へと駆け出してゆこう」「LET'S TALK ABOUT IT」「I'LL BE THERE FOR YOU」「さよならの瞬間」「私だけの天使～Angel～」「あなたのその胸に」「Gone with the rain」「眠れない夜」「恋する想い～Fall in Love～」「Touch the LOVE」「哀しみのボート」「櫻の園」「20th Party」「Unseasonable Shore」「いくつの夜明けを数えたら」「30th Party」「『ありがとう』」「特別な恋人」「上を向いて歩こう」「LuLu!! 」「夢がさめて」「I Love You!!～あなたの微笑みに～」「Bibbidi-Bobbidi-Boo」「永遠のもっと果てまで」「惑星になりたい」という内容（収録順ではありません）。
 
　まさに“究極の50曲”というにふさわしいもので、80年のデビュー曲「裸足の季節」から最新曲「永遠のもっと果てまで／惑星になりたい」まで、シングル曲を中心にセレクトされています。
　黄金の80年代、初婚前のシングルＡ面は「野ばらのエチュード」「ピンクのモーツァルト」「ボーイの季節」以外すべて収録されていますので、往年のファンにもオススメです。
 
　新曲目当ての方以外でも、まだ持っていない人にはうってつけの内容ですし、この機会にあらためて聖子の世界に触れてみては。最近は聖子にハマる若い人も多いと聞きますので、最初の聖子ベストにもぴったりではないかと思います。