27年ぶりのCD化!初期3枚のリマスターBOX!
今となっては世間では橋田壽賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の健治さんを演じた俳優・岸田敏志としての印象が強いようですが、我々世代にとってはやっぱりシンガー・ソングライターであり俳優業もこなしていた岸田智史さんですよね。
以前はソニーミュージックのオーダーメイドファクトリー(OMF)でもCD復刻達成ならずという憂き目に遭っていたのですが、近年はガンガン成功を続け、先ごろの「武道館ライブ―軌跡―」( こちらで紹介)の復刻実現をもって、CBS・ソニー時代におけるすべてのオリアル&ライブ盤のCD化が完結しております。
とはいっても、デビュー初期の4枚「パーマネント・ブルー」「シ・ト・ロ・ン 」「僕が通り過ぎた日々」「モーニング」がCD化されたのは1991年のCD選書シリーズでしたから、選書を持ってなかった人たちから「CD化完結と言われたって、四半世紀以上前のことを言われてもね…」という声が上がるのも当然と言えば当然。
ただ、申し添えておきますと、2004年に「パーマネントブルー」「シ・ト・ロ・ン」がOMFの候補に挙がったにもかかわらず、票が伸びず企画倒れに終わったのも事実なんですよね。なので、ここ10年ぐらいの間にご本人の音楽活動が盛んになるとともに往時のファンもカムバックして、再評価と需要が一気に高まっていったとみるべきでしょうか。
というワケで初期4枚のうち、2013年の名盤復刻シリーズ( こちらで紹介)で再発された「 モーニング」以外の3枚は中古CDを探すしかないという状況が続いておりましたが、ここに来て27年ぶりにCD化されるチャンスが巡ってまいりました!
それも3枚をセットにしたリマスターBOX「 EARLY DAYS 」として、OMFの候補に上がったのです!
リマスターのBlu-spec CD2ということだけでも喜ばしいのに、これまで未CD化だったオリアル未収録のシングル曲3曲もボートラとして追加収録。しかもブックレットに本人のスペシャルインタビューも掲載というオマケもバッチリ。
選書を持ってない人は待ちに待っていたでしょうし、選書から買い換え、買い増しするというファンも多いことでしょう。
フォークブームが落ち着いてきた76年11月、谷村新司作詞の「蒼い旅」でデビューした岸田さん。
岸田さんというと繊細なフォークをベースに、意外と骨太のロックスピリットが感じられる世界観が持ち味だと思いますが、ブレイク前夜の3枚はフォークブームという時代背景もあって、やはり叙情派フォークのイメージが強い印象ですね。
“蒼ざめた時代をつらぬくナイーブなメロディー”というコピーで、77年1月発売のファーストアルバム「パーマネントブルー」は、そのデビュー曲から始まりますが、タイトル曲は秋吉久美子&佐藤佑介主演映画「パーマネントブルー 真夏の恋」のテーマ曲で、デビューシングルのカップリングにもなったナンバー。このアルバムからは「黄昏/日曜の朝は… 」がシングルカットされています。今回、全曲楽譜付きもしっかり復刻されるでしょうか。
ちなみに「黄昏」は、デビュー同期のレイラのメンバーで、後に「秋冬」をヒットさせた原大輔がリメイク。さらに87年になって、ブレイクドラマ「愛と喝采と」と同じスタッフがいろんな意味で焼き直ししたようなTBSドラマ「あなたもスターになりますか」で劇中シンクロ曲となり、夢をもう一度とばかりに主演した宝塚の鮎ゆうきがカバー。岸田さん自身も出演し、「きみの朝」をB面に再シングル化(アレってボーカル新録音でしたっけ?)したように思いますが、二番煎じに終わってしまったのは残念な限りです。それでも名曲と称える声は多く、2016年には「 黄昏(ニューバージョン) 」としてニューバージョンも発表されております。
“Weeping love song”というキャッチのついたセカンドアルバム「シ・ト・ロ・ン」は77年10月リリース。
タイトルやジャケットからすれば爽やかな印象がしますが、基本的には叙情派フォークがベース。ディスコではなくライトメロウな「サンシャイン・スーパーマン」が唯一明るいイメージですね。シングル「部屋/ほおずきの季節」をフィーチャーし、田宮二郎主演のドラマ「白い荒野」主題歌に起用された「愛を告げる/急いで下さい!」がリカットされています。
「ほおずきの季節」は、79年、清水由貴子がフォーク路線へと原点回帰したセカンドアルバム「私小説」( こちらで紹介)カバーしています。
そして78年6月リリース、“メロディアス・フォークの旗手 岸田智史サード・アルバム”「僕が通り過ぎた日々」。先行シングル「21のキャンドルライト /6月のセンチメンタル」を含む11曲です。
松本隆作詞の「あまりりす」は、前年、山口百恵のアルバム「花ざかり」に書き下ろした曲のセルフカバーですし、逆に 「21のキャンドルライト」は前述の鮎ゆうきがカバーしました。
今回は“+3として”、ベストCDにも収録されてこなかった「さよならサファイア」(「酔待草」B面)、「GREEN AGE」(「重いつばさ」B面)、「世代(ジェネレイション)」(「螺旋階段」B面)の3曲が収録されるとのこと。悲願のボーナストラックとなっております。
という「きみの朝」でのブレイク前夜のアルバムをセットしたBOX。1枚当たりにすれば、名盤復刻の市販品並みというプライスも魅力ですし、やっぱり押さえておくべきでしょうね。
#900〜
#899:南佳孝/摩天楼のヒロイン
#898:柏原芳恵 SHM-CD/紙ジャケ…
#897:中森明菜 ワーナー・イヤー…
#896:岩崎宏美 オリジナル・アルバム…
#895:イルカ アーカイブ Vol.5
#894:TETSUYA KOMURO ARCHIVES…
#893:石野真子/Mako Pack
#892:大貫妙子/MIGNONNE
#891:ピコ/ABC
#890:岸田智史/EARLY DAYS
#889:Chris Music Avenue あの夏の…
#888:岩崎宏美 ライブ盤5タイトル再発
#887:渡辺美里/Ribbon
#886:伊東ゆかり/ミスティー・アワー
#885:松田聖子/SEIKO MEMORIES
#884:早見優/35周年ベスト
#883:ザ・リリーズ/小さな恋の…
#882:桜田淳子/Thanks 45
#881:松任谷由実/ユーミンからの…
#880:筒美京平自選作品集 50th Ann…
#879:中森明菜 アナログLP盤復刻
#878:石川ひとみ/MEMORIAL40
#877:中島みゆき オリジナルアルバム
#876:矢野顕子/長月 神無月
#875:エッセンシャル・ベスト 1200
#874:大瀧詠一作品集Vol.3 夢で逢えたら
#873:アン・ルイス 初期7タイトル復刻
#872:THE BEST of GOLDEN☆BEST
#871:ラジ/GOLDEN☆BEST
#870:岸田智史/武道館ライブ―軌跡
#869:ザ・リリーズ/恋に木枯し
#868:チェッカーズ/オールシングルズ…
#867:松田聖子/sweet days
#866:鹿取洋子/LIBRA +10
#865:荻野目洋子/ダンシング・ヒーロー
#864:渡辺真知子/私はわすれない~…
#863:松田聖子/We Love SEIKO D…
#862:ザ・リリーズ/Kiss Me
#861:矢野顕子/いろはにこんぺいとう
#860:「翼をください」を作った男たち
#859:阿久悠メモリアル・ソングス
#858:西城秀樹/HIDEKI NHK Collection
#857:時代を創った名曲たち~瀬尾一三…
#856:井上鑑 ~Works of Akira Inoue…
#855:9番目の音を探して~大江千里…
#854:マリーン クロスオーヴァー&…
#853:石川セリ/ブリッジ再発3タイトル
#852:ハイ・ファイ・セット Light Mell…
#851:ハイ・ファイ・セット/THE DIARY
#850:いしだあゆみ/いしだあゆみ
オススメ復刻盤#849〜800
オススメ復刻盤#799〜750
オススメ復刻盤#749〜700
オススメ復刻盤#699〜650
オススメ復刻盤#649〜600
オススメ復刻盤#599〜550
オススメ復刻盤#549〜500
オススメ復刻盤#499〜450
オススメ復刻盤#449〜400
オススメ復刻盤#399〜350
オススメ復刻盤#349〜269
旧・復刻盤53(#268)以前