カバー集の名盤を含む、アルバム復刻第7弾!
西城秀樹さんのデビュー 50周年を記念し、 2021年 6月にスタートしたアルバム復刻企画(第 1弾は こちら、第 2弾は こちら、第 3弾は こちら、第 4弾は こちら、第 5弾は こちら、第 6弾は こちらで紹介)。
そういえば、今月15日に東京・有楽町の I'M A SHOW で行われた浅田美代子さんの 50 周年記念イベント「浅田美代子 50th Anniversary ~清水ミッチャン頼みの 50 周年~」で「寺内貫太郎一家」のヒデキとミヨちゃんの映像が流れた際、ヒデキの不在をしみじみ実感して思わず涙してしまったことでしたが、早いものでこの 5月には七回忌なんですよね。
歳月の早さにあらためてビックリしておりますが、七回忌を前に第 7弾のリリースが決定しました!
今回は、前回(第6弾)の BIG GAMEシリーズで飛ばされていた80年代のライブ盤3作「 限りない明日をみつめて 」「 HIDEKI RECITAL -秋ドラマチック 」「 JUST RUN’84 HIDEKI 」と、カバーアルバム1作「 HIDEKI SONG BOOK 」の合計4タイトル。
ライブ盤は、まず、 80年 4月に日生劇場で行われたロングランリサイタルを収録した「 限りない明日をみつめて 」。「わが青春の北壁」でもおなじみ、劇団四季の浅利慶太演出のもと、実力派シンガーとして歩みを進めたヒデキ。オススメはリサイタルのためのオリジナルで構成されたディスク1(第1部)で、組曲「僕のたどった道」(なかにし礼作詞、羽田健太郎作曲)ではヒデキヒストリーが堪能できます。
続いては 82年 11月、日本武道館で開催された「 HIDEKI RECITAL -秋ドラマチック 」。“歌と語りでつづる愛と哀しみのボレロ”というコピー通り、ライブ盤ではバラード中心にアダルトに迫るヒデキの魅力が満載。ふきのとう「やさしさとして想い出として」や欧陽菲菲「ラブ・イズ・オーバー」。中島みゆき「時代」など、邦楽カバーの渋さにも注目です。
そして 84年 8月の日本武道館、大阪城スポーツホールでのコンサートから選り抜いた24曲が収録された「 JUST RUN’84 HIDEKI 」。得意の洋楽はもちろん、自身のレパートリーもアルバム曲をふんだんに選曲。最古が78年の「炎」と初期ナンバーを封印しているのもアダルトなムードを演出した一因でしょう。一段と男っぽくスタイリッシュになったヒデキのカッコイイこと!
とライブ盤もいいのですが、今回大プッシュしたいのは、個人的に復刻を待ちに待っていた81年発表のカバーアルバム「 HIDEKI SONG BOOK 」。
前年暮れ、ヒデキがシングルとしてリリースしたオフコースのカバー「眠れぬ夜」を核としたヒデキの愛唱歌集です。
まだカバーという概念が薄く、オリジナルの持ち歌をヒットさせてこそ歌手として認められるという考えが常識だった時代。アイドルや演歌の場合、アルバムでのカバーは当たり前ではありましたが、シングルにするのは確かに冒険とされていました。
実際、ヒデキファンの反応はイマイチだったようですし、アイドルを格下に見ていたニューミュージックファンの間でも物議を醸したものでしたが、ヒデキは見事にヒットさせたんですよね。
余談ですが、81年の歌謡界に巻き起こったリバイバルブームは、このヒデキの「眠れぬ夜」が火をつけ、同じ事務所の岩崎宏美「すみれ色の涙」、石川ひとみ「まちぶせ」へと広がり、柏原よしえ「ハロー・グッバイ」で決定的となったように思います。
翌82年にはさらに拡大し、廃盤ブームとクロスしてレコード会社を巻き込み、怒濤の復刻盤ブームへとつながっていったワケですから、「眠れぬ夜」が果たした役割は大きかったと思うのです。
知る人ぞ知る曲のカバーという意味では、ホントは石野真子の「彼が初恋」が先に出ていますが(高田みづえ「私はピアノ」は同時期の競作という扱いでした、念のため)、アルバム曲でしかも改題されていたこともあってか、当時は南沙織のカバーということは話題に上りませんでしたし、さほどヒットしなかったものですから、やっぱりヒデキの功績が大きかったといえるでしょう。
さて、このアルバムは、同じオフコースの「愛を止めないで」をはじめとするフォーク・ニューミュージック集(フリオ・イグレシアス「抱きしめて( ABRAZAME)」を除く)。「アリス「それぞれの秋」、チューリップ「青春の影」、杉田二郎「題名のない愛の唄」といった東芝系フォークもいいですし、桑名正博の筒美京平作品「哀愁トゥナイト」もシビれますが、やっぱり風の「君と歩いた青春」でしょう。
太田裕美さんのレパートリー(76年の「12ページの詩集」=こちらで紹介=に収録)としても知られるこの曲。当時のヒデキは太田さんと一緒に「サンデーわいわい広場」という公開ラジオ番組をやっていましたが、ちょうど太田さんがこの曲をシングルカットした頃と重なったもので、ご自身も大好きなナンバーとして猛プッシュしてくれたり、太田さんが休業で降板することになった際にはデュエットも聴かせてくれましたっけ。そういう思い出もあり、ヒデキのアルバムでは最も好きな1枚なのです。
と、つい1枚のみを推してしまいましたが、今回もSony Music Shopで 4タイトルまとめ買い するとジャケット絵柄缶バッチセットがもらえるそうですのでお早めに!
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