初CD化多数！超マニアックな筒美作品集パート4！

　シングル総売り上げ日本一の偉大なる作曲家、筒美京平先生がお亡くなりになってもうじき3年。
　歳月の早さに驚くばかりですが、数多ある先生の作品の中でもレア音源だけに特化した企画として、全国の筒美フリークを喜ばせているのがソニーミュージック・オーダーメイドファクトリーの「筒美京平 アーカイブス」シリーズ。
　昨夏の第1弾「筒美京平 アーカイブス 1」（ こちらで紹介）以来、第2弾の「筒美京平 アーカイブス 2」（ こちらで紹介）、第3弾「筒美京平 アーカイブス 3」（ こちらで紹介）と順調に商品化されてきておりますが、ここに来てスピードアップ！ 第4弾となる「 筒美京平 アーカイブス 4 」が候補に挙がりました！
 
　改めて説明しておきますと、このシリーズは、かの「筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス」シリーズをはじめ「筒美京平作品集 GOLDEN HITSTORY」シリーズ（ こちらで紹介）など、過去にリリースされた筒美作品集に収録されなかったレア曲のみを、レコード会社の垣根を超えて集めるというコンセプト。
　収録曲はおおよそ年代順となっていて、先生が作曲家デビューなさった1967年から丁寧にコレクションしていく内容ですが、今回は 72年から 73年のナンバーが中心。すなわち、先生がヒットメーカーとして破竹の勢いを見せる頃で、自然、楽曲もより上質でキャッチーなものが増えていきます。
 
　この時期としての特徴でいえば、まず、作詞家との組み合わせでは、初期からヒットを連発してきた盟友・橋本淳さんやなかにし礼さんのほか、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」でレコード大賞コンビとなった阿久悠さん、浅田美代子「赤い風船」でオリコン1位を獲得した安井かずみさん、チェリッシュで成功を収めた林春夫さんら、幅が広がっていますし、アレンジも高田弘さん、青木望さんといったお気に入りのアレンジャーに委ねるケースが多くなったきたことが挙げられるでしょう。
 
　今回の収録曲をあえて年代別に紹介しますと、まず72年は、OMFの「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ　69～71Girls～中島まゆこ・北野ルミ 」にもラインアップされた中島まゆこの第2弾「小さな駅／ひみつの恋」。オーダーメイド・ヴァイナルで先にアナログ復刻が実現した大橋恵子の「 花びらは恋する女／愛のわかれ 」。そして、同名漫画を原作にしたメディアミックス展開で公募で選ばれた青木リカの「混血児リカ／リカ・マイガール」。
　というように当然ソニー系が目立ちますが、イチオシはワーナー・パイオニアから再デビュー、筒美フリークからの評価が高い亜木ジュン子の「さよならの街角／ふたりは永遠に」。
　「さよならの街角」は、橋本＋コンビが同時期に岡崎友紀のアルバムに提供した「またいつの日か」の一部別歌詞別タイトル。こちらのアレンジは高田弘さん（由紀さんは筒美先生）ですが、歌詞、サウンドボーカルとも断然良くて、延々リピートしていたい名曲名唱です。
　ちなみに、亜木ジュン子は、子役を経て、フォークデュオ・オッコ&ミミとしても活躍し、CMソングでお知られる野呂ひとみさんなのだそうです。
 
　ほか、男性陣としてはニュー演歌、島津亜紀彦の第2弾「しのび泣き」、ヤング101の藤島新のソロデビューシングル「愛にさよならはない／愛したあとに」。
　 B面曲としては、コーちゃん作詞のフォーリーブス「真夏の愛」、青山一也「朝な夕なに」。アルバム曲としては、平浩二「ふるい喫茶店」「夏の終りに」、青江三奈のシングルカットの予定もあったという「札幌イレブン」がチョイスされています。
 
　73年は、ハワイからやって来たパイナップル・プリンセス、バーバラ・ホール、昔から名曲として人気の高い「絵はがき／待ちぼうけ」。
　男性陣としては、ソニーでは「ぎんざNOW」や「ミッドナイト・リサイタル」でもおなじみだった福沢良、再々デビュー曲「雨が降る／永すぎた恋人たち」と翌74年の「自由であれば」。山中圭のデビューシングル「別れどき／新しい女」（「新しい女」は翌74年にA面に昇格）
　また、本家に勝るとも劣らないグルーヴィーなコーラスグループ、ザ・ディメンションの「この素晴らしい愛を／夏のめぐり逢い」と、筒美先生のレンジの広い作風を物語る選曲となっています。
 
　今回もあっという間に実現するとは思いますが、終焉に向かってハイペースになっている予感もしますので、この企画を行けるところまで続行していただくためにも、早めのご予約はもちろん、今後の収録曲について こちらにリクエストするなど、どうぞ積極的でお熱いリアクションをお願いいたします！