実力派ボーカリストたちの新録カバー集!
実は最初、参加アーティストには惹かれたものの、よくあるコンピ盤だと誤解して、知らん顔を決め込んでいたのです。
しかし、曲目をちゃんと見てビックリ。この「 Voice Colors ~あなたといたころ~ 」は、既発音源の寄せ集めではなく、新録による名曲カバー集なのです。
しかも、誰もが知ってる名曲は少なくって、え?と思うほどツウな選曲とアーティストとのミスマッチに惚れ惚れするような内容なのです。
ということで、復刻盤ではありませんが、取り上げさせていただくことにしました。
まあ、とにかく収録曲とアーティストが、とてもよいのです。
たとえば、大貫ター坊の2曲は、オフコースの「やさしさにさようなら」とMISIAの「名前のない空を見上げて」。オフコースはともかく、ター坊がMISIAを歌うなんて!
さらにはEPOは高田恭子の「みんな夢の中」と、伊豆田洋之の「夢のふるさと」!そして平松愛理は千里くんの「天気図」と、なんと中島みゆきの「糸」。愛理さんのみゆき、唸ってしまいますねえ。
あと、すっかり忘れていた懐かしいGAOの「サヨナラ」は、かの香織ちゃんが歌っています。香織ちゃんは堂島孝平くんとホフディランの「恋はいつも幻のように」も演っていますぞ。
矢野アッコちゃんだけは既発音源で、トノバンの「ニューヨーク・コンフィデンシャル」となっていますが、ソソられる内容ですよね。
また、ブレッド&バターの「マリエ」をオルガンズ・カフェの加藤沙香菜が歌うなど、paris matchのミズノマリら若くてオシャレなアーティストが参加してるのもいい。
各曲のプロデュースやバックミュージシャンも凄腕ぞろいだし、リスナーの音楽に対するレンジをやさしく広げてくれそうです。
声に特徴のある方ばかりだから、声という最高の楽器が奏でる音楽が好きな人にはたまらないアルバムになること請け合い。
オリジナルを知ってる人は新解釈を楽しんで、知らない人は隠れた名曲をじっくり味わって、どちらにしても聴いてソンはしない一枚です。
(2007.2.1)