繊細な牧歌的フォーク、その普遍的な味わい
たくろうのバックバンドとしてもおなじみだった猫。
近年再結成され30年ぶりのアルバム「」を発売して話題を呼んだのは記憶に新しいところ。
その猫のソニー時代の全アルバムが、な、なんとついに復刻!
再CD化ですがリマスタリングが魅力のファースト「 猫 」から、初CD化となる「 猫・二枚目 」「 猫・あなたへ 」「 エピローグ 」と、壮観でございます。そう、実はこっちが、レコードメーカー11社共同企画「フォーク歌年鑑」の恩恵なのでした。
お亡くなりなった田口さんもさぞかしお喜びのことでしょう。
猫にはザ・リガニーズ以来からのファンも多いとかいう話も聞いたことがありますが、ワタシはもちろん存じ上げないのでアレコレ言うことはできませんが、やはりたくろうファミリー的なイメージが強いですよね、一般的には。
ワタシも「地下鉄にのって」や「雪」「各駅停車」をはじめ大好きな曲はいっぱいありますが、やはり解散後にキャンディーズに提供した「気軽な旅」など、好みの曲を書く常富さんがいたグループという印象が強い。
確かにフォーク、ニューミュージックでくくれるんだけど、より牧歌的で、繊細だけど包容力があって。私小説なんだけど、流行歌っぽい普遍的な部分がすごく多いし。サウンドにはソフトロック、喫茶ロック的な部分もありますしね。だからワタシも惹かれたのかもしれません。
キャンディーズなら「暑中お見舞い申し上げます」のボツ編(のちにpart2として発表されました)も好きです。
とは言え、ワタシが最もなじみ深いのは、テレビやナマで見た石やんこと石山恵三さんです。なぜかって? それは太田裕美のバックバンド(ユーミンをやってたコズミック・ララバイ→サウス・ウインド)のメンバーだったからです。
ちょっと話がそれましたが、そんなことを思い出しながら、猫の世界にひたってみましょう。
入門者編としては過去にベスト盤「GOLDEN J-POP/THE BEST 猫」「THE BEST」「DREAM PRICE 1000 猫 雪」が出ていますので、そちらでお試しを。
なお、フォーク系のソニー復刻は、同時発売として斉藤哲夫の「 バイバイ グッドバイ サラバイ 」「 グッド・タイム・ミュージック 」「 僕の古い友達 」という3タイトル。
ウィークエンドの「 ハロー!ウィークエンド 」「 ウィークエンド・セカンド 虹を下さい 」「 ウィークエンド ビッグ ライヴ’76 」 「 DAY and NIGHT いつも君のことを 」という4タイトルも出るとか。
さらに10月18日には、ばんばひろふみの紙ジャケ完全限定生産盤「 Starship Radio Station(紙ジャケット仕様) 」「 ひとり海へ還る(紙ジャケット仕様) 」「 COAST(紙ジャケット仕様) 」「 今はまだDreamer(紙ジャケット仕様) 」「 空をつかまえた男の話(紙ジャケット仕様) 」も復刻されるそうです。
(2006.8.3)