大衆的フォーク、おしどり夫婦の35周年BOX!
つま恋イベントやらフォーク歌年鑑シリーズやら、各社今年はフォークに力を入れ、さまざまな復刻ものが続きます。
反戦・思想系、カレッジもの、四畳半、私小説といろんなスタイルをたどってきたフォークですが、当時のヤング以外にはあんまし縁がなかったんですよね。
でもその流れの中でもワタシもよく愛聴してたし、大衆にも親しまれたのが、森山良子とチェリッシュではないかと思っています。
やや時代は前後しますし、両者とも純粋なフォークじゃないとおっしゃる面々もおられますが、やっぱフォークが健全なものであることを知らしめて、みんなに普及した功績は大でしょう。
そう、チェリッシュは国民的フォークデュオだったのですよね。ワタシはレコ屋でもらった「ひまわりの小径」の販促ハンカチを愛用してましたし(あのイラストは好きじゃなかったし、すぐお習字の墨汁が付いてダメにしちゃったけど)、よく聴いていました。
と言いつつ、今もよく聴くかというと…。
悦っちゃんと松崎クンのチェリッシュですが、最初はグループ。
そんな彼らも35周年ということで、記念のボックスが発売されます。それがCD6枚プラスDVD1枚の愛蔵仕様の「 チェリッシュ BOX(DVD付) 」。
何とビクター時代のシングルAB面完全収録(ですよね?)はもちろんアルバムの名曲や、CMソングからドラマ主題歌、クリスマスものや記念企画盤や別名義まで、初CD化を含むレア音源もギッシリコンパイルしております。
ミューズのCMソングは入ってないみたいですが、通販とかでもよく見かける以前のBOX「ベスト・コレクション」とは比べものにならない充実ぶりですね。
ワタシは篠田三郎主演のドラマ主題歌「若い!先生」(筒美先生です)とか大好きでした。
気になるDVDはと言いますと、すべてNHKからの映像。
いまだに結婚式で歌われてるという「てんとう虫のサンバ」、筒美先生の「恋の風車」、大好きな「ペパーミント・キャンディー」の3連発は紅白からです。「白いギター」や「若草の髪かざり」が90年代の映像なのが残念ですが、地元名古屋局の映像やみんなのうたも入ってて、チェリッシュマニアの感涙を誘うことでしょう。
NHKもこういう活路があるのだから、あれこれいろいろガンガン出してほしいな、もちろん権利関係の難しさは十分承知していますが…。
なお、BOXにはチェリッシュからのメッセージやディスコグラフィーなどを掲載した豪華ブックレットも付くそうです。
あ、ちょっとジャケットについて申し上げますが、数年前に出たレア音源テンコ盛りの好企画盤「 ベスト・ウィッシーズ(CCCD) 」(このBOXで価値はなくなったみたいですが)のカーペンターズ風というかモロクリソツのロゴを見て、呆気にとられた人も多いはず。
コレは昔からベスト盤LPなんかで使ってたと思うんですけど、ちょっと大胆すぎやしません? それはこのボックスのパッケージにも…。どーかと思うんですけど、BOXの内容が良いので咎めるのはやめにしましょう。
と収録曲を見ると、アルバム曲が少ない…なんてお嘆きの方も多そう。チェリッシュのLPってホントよく売れてましたしね。
でも、ご安心ください! 10月には「 なのにあなたは京都へゆくの(紙ジャケット仕様) 」「 IIアルバム(紙ジャケット仕様) 」「 ひまわりの小径(紙ジャケット仕様) 」「 春のロマンス オリジナルでつづるチェリッシュの世界(紙ジャケット仕様) 」というオリジナルアルバム4枚が紙ジャケで一挙復刻されるようです。
この中では、4枚目の「春のロマンス」がオススメ。筒美先生や村井さんのソフトロック風な曲が2人の雰囲気にぴったりで、今聴いてもいいと思える名盤です。
ワタシ、チェリッシュを聴いてると、いつしか悦っちゃん口になって歌ってしまうんですけど…皆さんはどうです?
(2006.8.24)