ビクター流行歌復刻第2弾、森進一のフォーク!
巷では、ビクターにしては珍しい!という賞賛もきかれたほどの好企画“ビクター流行歌 名盤・貴重盤コレクション”が2年ぶりに帰ってきます!
と言いながらも、ワタシの場合、全20タイトルのラインアップを拝見して、ちょい落胆。今回は昭和40年代前半までがほとんどで、期待してた佐良兄貴(!)もなく、まったく知らないか知ってても興味がないかという感じのLPばかりでした。
で、スルーしようかとも思ったのですが、よく見たら聴いたことがあって、結構好きだったものが唯一ありましたんでご紹介します。
それは森森コンビ再会で、大晦日も話題の森進一さん。75年、すなわち昭和50年2月発売の「 湯けむりの町 」です。
小室等が提供した当時の最新曲をタイトルにしておりますし、前年暮れのレコード大賞をたくろうの「襟裳岬」で受賞したばかりの時期でもありますし、勘のいい方はピンとくるでしょう? そう、フォークのカバーアルバムなのです。
前述のヒット曲に加え、よしだたくろうの「旅の宿」「世捨人唄」から、グレープの「精霊流し」、井上陽水の「心もよう」、かぐや姫の「神田川」「妹よ」、中村雅俊の「ふれあい」まで当時の最新フォークなどを、あの独特の歌唱法で歌いきっています。中にはダカーポの「結婚するって本当ですか」や、山本コウタローとウイークエンドの「岬めぐり」なんていう爽やか系も!
何を歌っても森進一、というのは当たり前ですが、オリジナルを全く別の魅力あふれる歌にしているのはさすがです。
当時からいろんな冒険をして、ただの演歌には止まってはいなかったですし、ヤングよりちょい上の世代にも人気がありましたよね、森さんって。
あの頃、20代のイトコはフォークの面々と森さんのレコードを一緒にラックに入れてた。ワタシはそんなことを思い出しながら、32年ぶりに今度はCDで聴いてみることにします。
ちなみに、今回のシリーズ第2期は、このほか1月24日発売分は森さんの「 森進一物語~ある歌手の限りなき道~ 」「 旅情 」、青江三奈「 グッド・ナイト 」「 お富さん 」、フランク永井「 夜霧のブルース 」「 琵琶湖周航の歌 」、橋幸夫「 妻恋道中 」「 軍歌を歌う 」「 橋幸夫アメリカで歌う 」の10作。
2月21日発売分が、小畑実「 勘太郎月夜唄/小畑実ヒット曲集 」、吉永小百合「 ふるさとのおもちゃの唄 」、渡辺はま子「 支那の夜/渡辺はま子懐かしのアルバム 」、灰田勝彦「 東京の屋根の下 」、鶴田浩二「 男の演歌 」「 ブルースを唄う 」、市丸「 明治一代女 」、沢たまき「 ベッドで煙草を吸わないで 」、レツゴー三匹「 どしゃぶり人生 」、松尾和子「 ラプソディー 」の10作となっています。
(2006.12.5)