少年のロマン漂うビブラート、初の集大成!
不覚にもこのCDの発売をまったく知らなかった! それはこれがコロムビアのアニメ部門からのリリースで、ワタシが日ごろ情報をチェックさせていただいているジャンルとは別モンで、全く素通りだったせいですが…。
ああ、どなたか教えてほしかった、とグダグダ後悔する前に、紹介しましょう「 町田義人 スーパーベスト 」。ワタシもとりいそぎ注文しました。
町田さんは、ワタシが愛してやまないシンガーの一人。
伝説のフォークグループ・キャッスル&ゲイツの初期メンバーを経て、「白いサンゴ礁」のヒットや「また逢う日まで」の元歌「ひとりの悲しみ」で知られるズー・ニー・ヴー、そしてソロへ。
78年の角川映画「野性の証明」の主題歌となった「戦士の休息」が大ヒット。近況は存じませんが、マイペースの活動を続けていることでしょう。
ワタシは同郷のよしみと言いますか、小さい頃から存じ上げて応援していますし、実は身近な所でちょこっと関係があったりして、とても親しみがあります。
このCDは、コロムビア時代の楽曲をセレクトした全21曲を収録。
アニメや特撮ファン向けということで、シネマ&テレビ・テーマがメインとなっています。オススメとしては、ゴダイゴが音楽を担当した映画「キタキツネ物語」の「赤い狩人」(サントラCD「 キタキツネ物語 」も出てます)や、「戦士の休息」もよいですが、やっぱりワタシ的には名曲アルバムにも入れた「小さな船乗り」です。
ちりめんというよりは堅牢な木綿のビブラートというボーカルがお見事なんですけど、永遠の少年というか、ロマンの世界を歌い上げたら右に出る人はいないのではないかな?
セイ! ヤングで放送されたスペースファンタジー「エメラルダスII」から「美しい女」や、ドラマ「87分署シリーズ~裸の街」から「愛」、映画版のアニメ「サイボーグ009」から「10億光年の愛」「さらばとは言わない(We'll never say good-bye)」などなど名曲ぞろいとなっています。
主題歌以外ではオリジナル・シングルも入っていて、ソロアルバムのタイトルにもなっていた「長距離ランナー」や、セルフカバーの「白いサンゴ礁'79」など、集大成と呼べる構成です。
欲を言えば、町田さんの叫ぶ「小梅ちゃ~ん」でおなじみ、林静一のイラストと映像が美しかったロッテのキャンディー小梅のCMソング(「 懐かしのCMソング大全5 」に収録)や、つかこうへいのロックオペラの曲(確か陽水が書いて、確かソニーから出てたはず)とかも聴きたいな。
あ、「ムー」の挿入歌だった「裏町マリア」も「 TBS 水曜劇場の時間ですよ 」でCD化されてます。このベストがアニメや特撮ファン以外の方にも売れて、再評価が高まって、レーベルを超えたアンソロジーが出ますように!
(2006.8.16)