名曲集でたどる、らんぼう氏35年の軌跡
お登紀さんなどの歌で知られる「酔いどれ女の流れ唄」で作家デビューしたらんぼうさん。
それが71年ですから、今年でちょうどデビュー35周年ということになりますね。
この「 みなみらんぼう全曲集 」は記念ものではなくって、キングから毎年でてる全曲集シリーズの一枚ですが、らんぼうさんとしてはキング初の全曲集、移籍も重ねてますしワリと寡作の方ですから久々のベスト盤になるのでは?
今年の7月に出たばかりの最新曲で、団塊世代の応援歌としても話題を呼んでいる“NHKラジオ深夜便のうた”「道程」も収録、充実の一枚となっております。
音楽だけでなく水曜劇場なんかのドラマに出たり、エッセイを書いたり、紀行番組に出たり、山歩きをしたり、とにかく多彩なイメージのらんぼうさんですが、それもそのはず、もとはコピーライターとか、放送作家とかをなさってたんですよね。
一見神経質とゆーか気難しそうに見えるのですが、心のひだをなぞるような詞や曲に、ハッとしてしまうことも多かったりします。
ワタシ世代ですと、あの「山口さんちのツトム君」の作者というのが最も印象的なのでしょうが、やっぱりワタシは例外でして、ちあきや由紀さんの歌った「ルイ」を作曲した人という位置づけです。
ウチのサイト的には、太田裕美も歌った「別れのバス」(レコード化されていません)や、真理ちゃんのライブ盤の名唱もオススメしたい「ウイスキーの小瓶」などの名曲を残した人、というくくりもできるでしょう。
あと、ワタシ、フジテレビの昼ドラに「私は後妻よ」っていうのがあったんですけど、その主題歌「ドア越しに聞いた『さよなら』」が好きでした。ドラマは市毛良江主演で、面白かったなあ。
中学生の時でしたけど、どうして見てたか今もって不思議…。学校にはちゃんと行ってたハズなのに。
話がそれましたが、このベストには前述したものでは「ウイスキーの小瓶」しか入っていないのが残念。
01年に出た30周年記念アルバム「 ベスト~三十年目の途上にて~ 」は、新録や未発表曲を加えた充実の20曲入りですが、そちらには「別れのバス」が入っていますから併せてオススメしときましょう。
オリジナルアルバムでは「 途上にて 」「 語り尽くせない五月 」「 ウィスキードリーム 」「 あけぼの町日誌 」が復刻されているとか。これを機会にじっくり聴いてみようかな、なんて思っています。
(2006.7.12)