ミポリンのシングル集大成ボックス、ここに登場!
昔よく聴いていたのに、ある日を境に全然聴かなくなる歌手っていません?
ミーちゃんハーちゃんの常と言ってしまえばそれまでですけど、ワタシにとってのミポリンはまさくそんな感じ。実はミポリンが悪いんじゃなく、彼女に大きな影響を及ぼしたと思われる辻仁成のせいかもしれませんけど。
で、初回限定ボックス「 COMPLETE SINGLES BOX (初回限定生産DVD付) 」が発売されると聴いても、無感動だったワタシ…。
20周年だか21周年だか、そんなのカンケーないね、みたいな気分だったし。
ただですね、やっぱ初期は筒美系ですし、ワタシの青春時代ともリンクしてるし、改めて聴いてみるとよい曲が多いのですね。
このボックスは全シングルのAB面(ネット配信のみだった曲を含む)全曲と、4つのリミックスアルバムを収めた10枚組。
ご本人のコメントとジャケ写を満載したプレミアムブックレットやオマケを封入、しかも特典は未発表ライヴDVDという仕様です。
ミポリンの場合、シングルCD再発などで、B面もCD化されてましたからレア度は低いと思いますけど、コレクション性の高さでは必携したいボックスかも。
好きな曲はたくさんありますが、イチバンは筒美作品ではなく、竹内まりや提供の「色・ホワイトブレンド」。
資生堂マジックによって、大人っぽく綺麗になったミポリンのあの86年春は忘れることができません。
あと、臨発っぽいのでご存じない方も多いようですが、大林監督作品「 水の旅人-侍KIDS- [DVD] 」のテーマ「あなたになら…」も大好き。
何度観ても泣くほど映画も名作ですが、久石譲の流れるようなメロディーラインも素晴らしいし、ミポリンが弟をイメージして書いた詞もなかなかのモンです。ラストの雰囲気にぴったりなんですよ。
あとやっぱ各種トレンディードラマの主題歌も、時代を映して懐かしくも微笑ましい曲ばかり。
その最高峰は「すてきな片想い」の「愛してるっていわない!」でしょうか。
ただワタシ、94年末の30枚目にしてマライア・キャリーのカバー「HERO」を最後に、以降のシングルはほとんど印象にありません。
ミポリン自体が仕事をセーブし始めたこともあるんでしょうけど、時代とのリンクも感じないし、ああ、コレって、ワタシが音楽ユーザーのコアターゲットから退いた時期なんだなと思って涙しそうになりました。
しかしよく考えると、そいういう部分も多分にありますが、実は日本の音楽シーンがさまざまな意味でクローズドしていった時期なのかもしれない。そしてその渦中に鎮座していたのはコムロ御大…。
ワタシはTMネットワークは最初から好きだったし、当時はtrfもよく聴いていたから否定的な感情は持っていないんですけどね…。このヘン、語り出したら長くなるからやめときます。
ミポリンは好きだけど、ボックスまでは…という方は、ボックスに先駆けコレクションシリーズが再発になりますのでそちらをどうぞ。
「 COLLECTION I 」「 COLLECTION II 」「 COLLECTION III 」の三部作に加え、2月1日は最新版「 COLLECTION IV 」もリリースされます。各1800円という廉価もウレシイですね。
(2005.12.20)