マチャミも驚く“シティー・ポップス”名曲集!
かつてのニューミュージック界を支えた美人シンガーも、今じゃすっかり久本雅美。
失礼ながらそんな感のある庄野さんですが、ついに出ました、コロムビア時代のシングルフルコンプ「 庄野真代 ゴールデン☆ベスト-シングル・コレクション+筒美京平作品集- 」。
今回からコロムビアも加わった、ゴールデン☆ベストシリーズの1枚です。と言いつつ、なんか、しんぐるこれくしょんと名乗った方がしっくりきそうな構成。
76年のデビュー曲「ジョーの肖像」から84年の「不在証明(シャドー・ポイント)」までのAB面を完全収録。さらにはアルバムの筒美京平作品も収録されてるので、余計にそんな感じがします。
庄野さんと言えば、軽くてオシャレなシティー・ポップスの元祖でした。
ユーミンからクレームが来たとか来ないとか、イロイロあったらしい「中央フリー・ウェイ」で注目を浴び、78年、筒美先生の中近東シリーズ「飛んでイスタンブール」でブレイクを果たしました。
翌年のジュデイ・オングにつながるこの路線、実は野口五郎のために書かれたメロディーだったとか。庄野さんのヒットを横目に、低迷しつつあったゴローちゃんは相当悔しがったのだとか。
続く「モンテカルロで乾杯」も大ヒット。「マスカレード」「ジャングル・コング」なんかの佳曲をリリースし続け、安定した人気を誇っていましたね。
ソングライターの才能もありまして、自身で歌うほか、他の歌手にも提供したり、夫君の小泉まさみさん(「ハロー・グッバイ」などを作曲)との夫唱婦随の活動も知られています。
80年の化粧品CMソングになった大ヒット「Hey Lady 優しくなれるかい」を最後に、ちょっと活動を休止。確か世界一周充電の旅に出たんですよね。でもそれが命取りになってか復帰後はパッとせず…。
久々に筒美作品を歌った時のセルフカバー集もよかったんですけど。今もマイペースの活動を続けているようですがね。
旧譜の再評価の中にあって、筒美作品以外はワリに忘れられがちのように思いますけど、庄野さんって、いい曲が多いような気がします。お水系の人には圧倒的な支持を誇るカラオケ定番曲「アデュー」は、中森明菜もカバーしてるし。
ワタシもこの機会に、ちゃんと聴いてみよっと。
(2004.12.25)