いま解明する、阿木耀子の復讐劇
CDが売れなくなったからか、ショップで販売対策のためかどーかは分かんないけど、レコード会社共同企画とか、レーベルの枠を超えたコンピ(あ、これは筒美先生のBOXの功績ですね)は多くなりましたね。
それはファンにとっては大いに歓迎すべきことであるし、10年前ぐらいの飢餓状態を思い起こすに連れ、心より感謝の念がこみ上げてきます。
このゴールデン☆ベストシリーズもその一つ。
参加レコード会社のメジャーどころは出尽くした感がありますけど、後発も参入してくるのも見逃せません。
そんな中、今回は徳間ジャパン系(徳間音工とジャパンレコード!懐かしい…遠藤ミノルフォンは?)のラインナップが勢揃いです。
中でも注目なのは、セルフチェックがお得意な藤井一子さんの「 ゴールデン☆ベスト 」。
中山美穂の直系フォロワーだったワリに、今ひとつ抜けきれなかった彼女ですが、筒美作品も多いしオススメの一枚となってます。
ワタシが好きなのはアルバム曲の「笑顔をのこして」をはじめ、阿木耀子の言葉遊びや洒落心が光る作品たちですが、当時度肝を抜かれたのが2ndシングル「初恋進化論」。
昔、掲示板でも書いたことありますが、もう驚いたのなんの。♪むかしキスならおでこ/いまはキスでもあそこ(あ・そ・こ、あ・そ・こ)/触ってみて~、なんてTVで歌われた日にゃ赤面、でした。
おさわがせします路線だとしても、マジいいのと?いう感じでしたね。
コレって、阿木さんが三田寛子を百恵ちゃんにできなかった腹いせかと穿ってしまったものですが、今思うと、阿木さんの解釈による80年代の千家和也なのかもしれない。百恵神話はこんなトコにも影響してるのかもしんない…なんて思います。
イヤだったろーな、藤井さん。生け贄になっちゃってさ。
でもそんな妄想も深まるし、80年代のユーロビート路線の筒美作品も味わえるし、しっかり楽しめるベストアルバムだと思います。
*「初恋進化論」作詞・阿木耀子/作曲・筒美京平/編曲・新川博
(2004.11.14)