1500円で10曲聴ける、お手軽ベスト
なんだか最近ゾクゾクとリリースされてる廉価版のベストって、音源的にもありきたりだし、旧譜ファンにはさほどありがたがられてないみたいですけど、CDが売れない時代、こーいうのがショップも発注しやすいし手堅く売れるんでしょうね。
と、今度は8月24日、東芝EMIから一挙40タイトル(ただし当初の予定から「石川優子」は発売延期になり「石嶺聡子」が追加)のリリースとなりました「NEW BEST 1500」シリーズ。
それぞれ全10曲を収録、“聴きやすくて買いやすい、1500円(税込)BESTの新シリーズ!!” とアナウンスされております。
ちょっとひどくて笑っちゃったのがリリースシート。“これまでのベスト盤シリーズ「GOLDEN☆BEST」「2000 Best」でも買い渋っていた貴方にも対応した安値です。入門編にも最適です。”ですと!
またまた価格の話になって恐縮ですが、1枚もんのG☆B約22曲VS.NEW BEST10曲、その差額は480円也。買わない理由はここにあるんですかね? この手のシリーズの購買層は、どっちが得かよーく考えてみよう世代だと思うのですが…。
価格と聴きたい曲だけで選ぶなら、ワタシならワゴンで並んでる980円のOEM商品の方に走ると思うなぁ…。
とまぁ、ついつい辛口になってしまうんですけど、今回の「New Best 1500」シリーズでは、既発CDをほぼ持ってるワタシにとって、音源的に魅力を感じるものはゼロに等しい…。
まだ収録曲全部をチェックしているワケではないからアレなんですけどね。
ラインナップはと言いますと「あんべ光俊」 「安部恭弘」 「石川優子」(発売延期)、「伊藤咲子」「エセル中田」「尾崎亜美」「欧陽菲菲」「小川知子」「奥村チヨ」「片平なぎさ」「川島なお美」「桑田靖子」「小林麻美」「ゴールデン・ハーフ」「佐藤隆」「サディスティック・ミカ・バンド」「柴田恭兵」「椎名恵」「城みちる」「ジュディ・オング」「田村英里子」「立花理佐」「谷村新司」「ダニー飯田とパラダイスキング」「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」「中原めいこ」「渚ゆう子」「西村知美」「はしだのりひこ」「弘田三枝子」「ザ・フォーク・クルセダーズ」「本田美奈子」「堀内孝雄」「黛ジュン」「モップス」「森山加代子」「山本達彦」「山本潤子」「ザ・リリーズ」「ザ・ワイルド・ワンズ」、そして「石嶺聡子」。
60年代から90年代までの東芝を彩ったアーティストなんですが、70年代以降はなんとなく二番手クラスという感じですよね。ただ、今回、いつも冷遇されてきたアイドル勢も多くて、G☆Bが予想以上の売れ行きを示した桑田靖子なんかがラインナップされてます。
そんな中でワタシがオススメするのがまず、「 BEST 」。潤子さんの東芝ソロ時代は、G☆Bでも出てませんから。
こちらはソロとなっての東芝移籍後に、赤い鳥やハイ・ファイ時代の曲を新録音して収録した企画ベスト「翼をください JUNKO BEST」の焼き直しっぽい内容となっておりますが、あの衰えることなき美声を十二分に楽しめます。
あと、石川優子に代わり追加で発売されることになったらしい「 NEW BEST 1500 」。
90年代ですけど、この人、大好きだったんです。いつのまにかインディーズになってしまった感がありますけど、デビューのタイミングが悪かったんでしょうね。
めっちゃ上手いのに、沖縄ブームに乗れず、声質がそっくりな後発のKiroroにしてやられた感じ。NHKオーディション優勝者で自動的に紅白出場っていう仕組みや、各種連続タイアップの戦略も悪かったのかも…。デビュー曲が尾崎亜美じゃなかったら良かったのかな?
石嶺聡子って、夏川りみあたりまでには絶対いけると思うんですけどね。「花」しか知らないという方は、ぜひこの機会にどうぞ。中島みゆき、遠藤京子、広瀬香美らの曲をらくらく歌いこなしてます。
(2005.7.3)