ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#1281
野口五郎/GORO IN U.S.A. BEST OF PAST 4YEAR STEPS
(2026.5.6発売、UPCY-8121~2、¥4,400<税込>) 

70年代のLA&NY録音、豪華四部作のダイジェスト盤!

 今年の5月1日でデビューから満55年、56年目というゴローの年に入る野口五郎さん。筒美京平先生の秘蔵っ子だけあって、新御三家きっての歌唱力とこだわりの音楽性で、単なるアイドルを超えた存在というか、実力派シンガーとしての三人の評価と地位を高める役割を果たしてきたような気がします。
 しかしながら一般的には、あのビブラートとボーカルの湿度のせいでドメスティックなコテコテの歌謡曲というイメージが強いようで、ちょっと残念なのですが、全盛期を知る人の間では昔から凄いテクを持つギター小僧なのは周知の事実。若いうちから自らのスタジオを持つなど極めて洋楽的で強いサウンド志向を持っていることも常識のはずだと思います。
 
 そんな一面を象徴するのが、70年代後半に定例化されたゴロー・イン・USA、アメリカ録音盤の四部作。
 まずは1976年発表、東海林修先生プロデュースでラリー・カールトン参加の「GORO IN LOS ANGELES, U.S.A. -北回帰線-」(オリコンアルバムチャート最高2位)。続いて77年は筒美先生がプロデュースとアレンジ、そして指揮も執った「GORO IN NEWYORK -異邦人-」(同5位)。78年は深町純さんプロデュースでリー・リトナー参加の「L.A. EXPRESS ロサンゼルス通信」(同13位)。そして79年は再び筒美先生が全面的に参加した「ラスト・ジョーク GORO IN LOS ANGELES'79」(同19位)、という4枚です。
 単品では、Q盤ブーム時のCD叢書を経て、2012年からはタワーレコード限定でCD復刻( こちらで紹介)されたほか、22年には「 L.A.EXPRESS ロサンゼルス通信」がSACDハイブリッド盤化されておりますが、デビュー55周年を記念して、ゴローの日(5月6日)に四部作の2枚組ベスト盤「 GORO IN U.S.A. BEST OF PAST 4YEAR STEPS」がリリースされることになりました!
 
 ファンの皆さんならタイトルやジャケットを見てピンと来ることだと思いますが、その通り、80年にリリースされた四部作のダイジェスト・ベストLP「野口五郎アメリカ4年の歩み GORO IN U.S.A PAST 4YEAR STEP」を拡大させたもの。“ロス(’76)→ニューヨーク(’77)→ロス(’78)→ロス(’79)4年間の成果をこの1枚に。”という惹句のLPとジャケットは同一で、アナログ1枚物からCD2枚組へスケールアップ。収録曲は全20曲で、LP版からはインストの「FROM TOKYO TO NEW YORK」と、「暖流」という筒美作品2曲がカットされ、新たに12曲を追加という新編集がなされた内容となっております。
 ちなみに、アルバム未収録のシングル「女になって出直せよ」もセレクトされておりますが、「ラスト・ジョーク GORO IN LOS ANGELES'79」と同じレコーディングで発売も同月だったので、看板に偽りはありません。ゴローの場合、シングル曲は一切含まないコンセプトアルバムづくりをしていましたが、この曲だけはアルバムの延長でしたのでね。
 
 いずれにしても、四部作はラリー・カールトン(ギター)をはじめ、デヴィッド・サンボーン(サックス)、デヴィッド・スピノザ(ギター)、リック・マロッタ(ドラムス)ら、錚々たるトップミュージシャンを起用しているのが話題に上りますが、流行のディスコのムードも漂うクロスオーバー・フュージョン系のモノホンサウンドだけでなく、松本隆+筒美京平、阿久悠+筒美京平というコンビを筆頭に、ステージングを担当していた東海林先生、ゴロー自身やお兄さんも携わった楽曲制作の豪華さも特筆すべきものがあります。
 
 まずはこのダイジェスト盤で試聴して、それぞれのアルバムを通して聴くのが正解だと思いますので、未聴の方には絶好の機会ではないでしょうか。
 
 

(2026.4.2)

Yahoo! JAPAN

  • このサイト内を検索
  • ウェブ全体を検索