ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#1259
松田聖子 Seiko Matsuda Composer Series 4タイトル
Seiko Invitation -Kazuo Zaitsu Works(MHCL-10189~90、¥4,840<税込>)・Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-(MHCL-10191、¥3,520<税込>)・Seiko harmony -Haruomi Hosono Works-(MHCL-10192、¥3,520<税込>)・Seiko Diamond -Karuho Kureda Works-(MHCL-10193、¥3,960<税込>)
*2025.10.15発売、SACDハイブリッド盤

聖子黄金期の作曲家別作品集、4作一挙発売!

 1980年4月1日、“抱きしめたいッ…! ミス・ソニー”というキャッチフレーズのもと、CBS・ソニーからレコードデビューして、今年で45周年を迎えた松田聖子さん。
 古巣のソニーからは5月に、三浦徳子(よしこ)作品集「Seiko My Love -Yoshiko Miura Works-」(こちらで紹介)のアナログ盤「 Seiko My Love -Yoshiko Miura Works - vinyl edition」(こちらで紹介)が発売。現在所属するユニバーサルからは、6月にオールタイムベスト「永遠のアイドル、永遠の青春、松田聖子。~ 45th Anniversary 究極オールタイムベスト~」(こちらで紹介)がリリースされましたが、ここに来て、またまたソニーから大型記念企画が登場します!
 
 その名も「Seiko Matsuda Composer Series」。文字通り作曲家別にコンパイルした作品集で、松田聖子黄金の80年代を彩った財津和夫さんの「Seiko Invitation -Kazuo Zaitsu Works-」、大瀧詠一さんの「Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-」、細野晴臣さんの「Seiko harmony -Haruomi Hosono Works-」、呉田軽穂(松任谷由実)さんの「Seiko Diamond -Karuho Kureda Works-」というSACDハイブリッド盤4タイトルです。
 
 聖子の作曲家別作品集といえば、オリコン1位をマークした85年のユーミン提供曲セレクション「Seiko-Train」をはじめ、2018年の大村雅朗作・編曲作品集「SEIKO MEMORIES~Masaaki Omura Works~」(こちらで紹介)などがありますが、今回のように大型企画となるのは、00年に出て瞬く間に完売したBOX「SEIKO SUITE」以来。
 ただ、あのボックスでは小田裕一郎編、呉田軽穂(松任谷由実)編の2枚だけが個別ディスクで、他ははっぴいえんどでまとめた大瀧詠一・鈴木茂・細野晴臣編をはじめオムニバス形式だったので、今回のように全部がきっちり分けられるのは初めてとなります。
 
 また、各タイトル、最初の提供シングルの別カットを使用したジャケットはもちろんのこと、ご本人(大瀧さん以外)のインタビューコメントも掲載されたライナーノーツや、ボーナストラックとして初CD化されるオリジナルカラオケなどなど、コレクターならずともパッケージとして入手したいアイテムといえそうです。
 
 各タイトルを簡単にご紹介しますと、まず財津和夫編「Seiko Invitation -Kazuo Zaitsu Works-」は、この4人の中で最も提供曲数の多いアーティストですので堂々の2枚組全26曲。
 聖子がアイドル歌謡曲からニューミュージックへと歩み寄る最初のシンガー・ソングライターが財津さんだったワケですが、そのはじめの一歩となった「チェリーブラッサム」や、続く「夏の扉」「白いパラソル/花一色 ~野菊のささやき~」という三部作がなければ、聖子の展開は違っていたといえるでしょう。
 シングルでは他に「野ばらのエチュード/愛されたいの」やB面曲「レンガの小径」などもありますが、アルバムへの提供も多かったのが財津さん。松本隆さんが聖子に初めて書いた「白い貝のブローチ」や、初主演映画のサントラの「野の花にそよ風~サブテーマ『雲』」など、記念碑的なナンバーも充実。「LOVE SONG」「水色の朝」「星空のドライブ」「未来の花嫁」「小さなラブソング」などコンサートでも人気の作品も多数あります。
 今回は80年代に提供した楽曲を収録とのことですが、2005年の台湾公演に併せてレコーディシングされた「夏の扉」の北京語ver.「夏天的門外」や、初CD化となる「小さなラブソング」「水色の朝」のオリジナル・カラオケも収録されるとか。欲を言えば、40周年の際に久しぶりに提供された「風に向かう一輪の花」「私の愛」も補完してほしいというのがファン共通の思いでしょう。
 
 続く大瀧詠一編の「Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-」。大瀧さんの場合、聖子に提供したのはシングル「風立ちぬ」に加え、アルバム「風立ちぬ」のA面4曲(「冬の妖精」「ガラスの入江」「一千一秒物語」「いちご畑でつかまえて」)と「Candy」の2曲(「四月のラブレター」「Rock'n'roll Good-bye」)の7曲のみ。
 これに、当時御大が制作して没後に商品化された「いちご畑でFUN×4」とデュエットバージョンの「風立ちぬ」を加えてもわずか9曲ですので、なかなか厳しいように思いますが、今回は「冬の妖精」「四月のラブレター」のオリカラをプラスして全11曲のアルバムとして成立させております。
 ナイアガラー垂涎の貴重なカラオケが入ることですし、フリークの皆さんにとっては必携のコレクターズアイテムになりそうです。
 
 そういう意味では、細野晴臣編の「Seiko harmony -Haruomi Hosono Works-」も同様で、シングルこそ「天国のキッス/わがままな片思い」「ガラスの林檎」「ピンクのモーツァルト/硝子のプリズム」の3枚5曲を手がけていますが、他は映画サントラ1曲(「プルメリアの花」)と「Candy」の2曲(「黄色いカーディガン」「ブルージュの鐘」)。映画用の「天国のキッス」の別ミックスを入れても全9曲ですからね。
 こちらも「黄色いカーディガン」「ブルージュの鐘」のオリカラがプラスされる上、「ピンクのモーツァルト」のアルバムバージョンを入れた12曲となるそうですが、「黄色いカーディガン」「ブルージュの鐘」の初回プレスバージョンの追加収録をお願いしたいところ。
 いずれにしても、コアなホソノフリークの皆さんにはインタビューコメント目的で購入するという人が多いのではないでしょうか。
 
 最後は、呉田軽穂(松任谷由実)編の「Seiko Diamond -Karuho Kureda Works-」。
 ユーミンの場合、提供曲はシングルのみで、「赤いスイートピー/制服」「渚のバルコニー/レモネードの夏」「小麦色のマーメイド/マドラス・チェックの恋人」「秘密の花園」「瞳はダイアモンド/蒼いフォトグラフ」「Rock'n Rouge/ボン・ボヤージュ」「時間の国のアリス」の12曲。
 これにベスト盤でカバーした「恋人がサンタクロース」、件の台湾公演記念盤から「赤いスイートピー」の北京語ver.「火紅色的香豌豆」に、「レモネードの夏」と「恋人がサンタクロース」のオリカラがプラスされた全16曲ということですが、財津さん同様、せっかくの機会なのでユニバーサルから「永遠のもっと果てまで/惑星になりたい」(「Stardust」は作詞のみなので対象外)も借りて収録してほしいというのが正直なところでしょう。
 ちなみに、往年の名女優、グレタ・ガルボをもじったペンネーム、呉田軽穂について、ユーミン自身は「くれた・かるほ」とも「くれだ・かるほ」とも言ったことがありますが、今回のサンプルジャケを見ると後者になっています。ファンとしては前者がオフィシャルの呼称という認識だと思っていましたが、果たしてどっちなのでしょうか。
 
 という4タイトル。財津さんの初期を除き、大半が松本隆さん作詞の楽曲ですので、“風街詩集”という側面も持った今回の企画。80年代の聖子以外では到底成立できないでしょうし、焼き直しだとしても大いに価値ある企画ではないかと思っています。
 なんたって、ステレオサウンド発(こちらなどで紹介)以来となるSACDハイブリッド盤ですので、音質的にも満足できるでしょうしね。
 
 なお、ショップによっては各タイトルの先着購入特典としてオリジナルステッカーが、4タイトルまとめ買いするとスペシャル・クリアカード4種セット(タワーレコードなど)がもらえるそうです! ジャケ写だけで判断しても今回はビジュ的にも大いに期待できそうですから、ご予約の際は特典がもらえるかどうかの確認をお忘れなく!
 

(2025.8.22)
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