ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#1276
ジュディ・オング/GOLDEN☆BEST Sony Music Years 1973~1983
(2026.4.29発売、MHCL-31144~5、¥3,850<税込>) 
*ソニーミュージック【GOLDEN☆BEST】シリーズ定番18タイトル Blu-spec CD2再発

筒美作品16曲! ソニー時代のEP両面アンド・モア!

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 既に こちらこちらで紹介している、ソニーミュージックの「GOLDEN☆BEST」定番タイトルのBlu-spec CD2化。今回リリースされる18タイトルから、主立ったタイトルをピックアップしておりますが、今回取り上げたいのがジュディ・オングさんの2枚組「 GOLDEN☆BEST ジュディ・オング Sony Music Years 1973~1983」(Amazonでは メガジャケ付き!)。
 
 オリジナルが発売されたのは2004年。ジュディが芸能生活40周年を超えたタイミングで、それまでに在籍したレコード会社3社の合同企画として出たものですが、当時はまだG☆Bに参画していなかったコロムビアは2枚組の「ジュディ・オング・しんぐるこれくしょん Columbia Years 1966~1972」、東芝EMIは1枚物の「ゴールデン☆ベスト ジュディ・オング EMI Years 1985-2002」というように、発売日も含め各社バラバラのリリースでした。
 
 43曲を収録したソニー盤はコロムビア編と同じく、初のシングルAB面コンプリート。すなわち73年のCBS・ソニー移籍第1弾「花嫁の耳かざり/乾いた花」から83年の在籍時ラスト「朝なのに黄昏 -33才-/ソフィアの宴」まで、杉良太郎とのデュエット「恋は夢のなか/清水よいとこ」を含む16枚のシングル両面を完全網羅。
 ボートラとしてアルバム曲やカラオケなども追加収録されていますが、構成はコロムビアのしんぐるこれくしょんに合わせたのか、ディスク1がA面コレクション・アンド・モア、ディスク2がB面コレクション・アンド・モアという分離構成となっています。
 
 ソニー時代のジュディは鬼才・酒井政利プロデューサーが担当し、「花嫁の耳かざり」など業界人の間で名曲ともてはやされたナンバーや、ファン人気が高く2度シングル化された「リクエスト」といった名曲も数多いのですが、特筆すべきは、やっぱり国民的メガヒット「魅せられて」に代表される阿木燿子+筒美京平コンビの作品群。
 酒井さんが乗りに乗っていた79年、“エーゲ海のテーマ”として制作された「魅せられて」は、オリコン9週連続1位のミリオンセラーを記録。年間ランキングでは2位にランクインし、当時創立11年のCBS・ソニーに初のレコード大賞をもたらすという記念碑的ヒットとなりましたが、ここではその「魅せられて/クレタ島の夜明け」から「惑いの午後/愛と哀の間」「麗華の夢/食前酒をどうぞ」と続いた三部作とB面曲「ソフィアの宴」に加え、ベストセラーアルバム「白の幻想」からタイトル曲と「ミコノスの謎」「オリンポス・ハネムーン」「少年と海」の4曲がセレクトされています。
 いずれもゴージャスで洒脱なアダルトポップスとなっておりますが、詩、曲、ボーカル、アレンジ、演奏までが神がかったように、とにかくハイクオリティ。歌謡曲の黄金時代ならではの贅沢なサウンドも含め、別世界を旅するような気分が味わえます。
 なお、筒美作品は「魅せられて/クレタ島の夜明け」の英語&北京語バージョンなど、オリカラを入れると全16曲も収録されていますので、筒美フリークでまだ持っていない方はぜひこの機会に。筒美作品はコロムビア時代にも多数ありますが、現在は入手困難ですし、コロムビア時代の音源は配信もないのが残念な限りです。
 
 ちなみに、ソニーには10年在籍したジュディですが、この時代のオリジナルアルバムとしては「白の幻想」のほか、74年の「花嫁の耳かざり/美しい伝説」、75年の「愛は生命(いのち)」(収録曲の半分は「花嫁の耳かざり/美しい伝説」と同一)、79年の「ヒロイン」、80年のライブ盤「ジュディ・オング コンサート」と「麗華の夢」の5枚と寡作。
 CDは91年に「白の幻想」がCD選書として発売されたきりで、その他のアルバムはオーダーメイドファクトリーで早い時期に候補に挙がるも不発。リベンジで2016年に「 ヒロイン」が、翌17年に「麗華の夢 +1」が再エントリーされ、ようやくCD化にこぎつけましたが、「 愛は生命(いのち)」は条件をクリアできず。
 清水ミチコさんの印象派モノマネなどでおなじみのように、“皆さまのジュディ・オング”は愛され続けているはずなのですが、オーダーメイド・ヴァイナルでも「白の幻想」のヴァイナル化は実現できませんでしたし、新たな復刻企画やCD化はもう無理というものでしょうか…。
 
 

(2026.3.17)
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