懐刻盤も多数!ソニーのG☆Bブルスペ2再発!
パッケージとしてはブームが続くアナログが好調とはいえ、CDをそろえるリアルショップは全国津々浦々ほぼ壊滅状態。店頭で実物を見ながら選んだり、目にとまったものを衝動買いするという、かつて気軽にできていたフィジカル体験は不可能になってきました。
レコード会社はというと、マーケティングやコスト的な理由のみならず、世代交代による人材や人手の不足、ワークライフバランスを重視した働き方改革といったマンパワー的な問題もあって、マニアックな旧譜復刻や再発など属人化が激しかった業務や企画は、承継が困難になっている模様です。
ワーナーの「ゴールデン☆ベスト」など最近も気炎を吐いているシリーズはありますが、最後発かつこれまで復刻には積極的でなかったゆえ、活発に見えるだけかもしれないような気もしますし、毎年ジャケットを新装しただけのような全曲集を繰り返し出していたキングレコードでさえ、リリースのペースが落ちるとともに配信の方に注力している感があり、ただ発売されるだけでも本当にありがたいことだったのだなあと、感慨にふけることもしばしばです。
かくいうワタシですら、パッケージ派を自認してきたのも今は昔、CDをプレーヤーにかけるという習慣が日常から消失しつつありますし、このサイトで紹介するタイトルも、近年は配信や再発、再プレスが増えており、いつまで続けられるのか、もう時間の問題のような気もしております。旧譜復刻のターゲット自体、世代交代が進み、90年代以降が中心になっていますのでね。
そんな諸事情や背景を象徴するかのごとくリリースされるのが、ソニーミュージックの「GOLDEN☆BEST」定番タイトルのBlu-spec CD2化。
G☆Bは各社合同企画ですので、定番カタログの高音質CD化はコロムビアはUHQCD、ビクターはSHM-CDというようにこれまでにも進んでいて、ユニバーサルではSACDハイブリッド化されているタイトルもあります。
もちろんソニーでも、前身のBlu-spec CDが登場した2009年、G☆Bシリーズなどのベストセラーベストを一挙Blu-spec CDとして限定再発( こちらで紹介)したことがありましたが、今回のBlu-spec CD2化は限定とは謳ってないものの、その時と同様の模様です。
今回対象となったG☆Bは、山口百恵「
売れ線から在庫僅少と思われるものまで、百恵ちゃんやキャンディーズ、ナンノなど前回Blu-spec CD化済みなのに今回もBlu-spec CD2化されるタイトルも含みますが、アイドルと歌謡曲の混載具合は、LP時代のヒット全曲集やTHE BESTシリーズを彷彿とさせますし、まさに定番ベストの再発にふさわしいラインアップではないでしょうか。
今後も続いていくと思われますので、お目当ての推しがないという方も注目していただければと思います。
ちなみにBlu-spec CDはブルーレイディスク用の素材やカッティング技術を応用した高品質CDで、Blu-spec CD2は文字通りさらに進化した盤ということですが、前回のBlu-spec CD化の時と大きく異なっているのはプライス。
Blu-spec CDと通常盤CDの価格差は200円ほどでしたが、今回はオリジナルが消費税の増税過程にリリースされたタイトルも多いため、1枚物では600円強、2枚組では500円弱の値上げとなっております。
諸物価高騰の折、プレス枚数も少ないので当然といえば当然。思えば70年代のオイルショック時のLPなんか、在庫商品なのに店頭で価格改定シールを貼って値上げしていた時代もありますので、コンプラが問われない時代とは隔世の感があります。
別の角度からすれば、CDを愛するパッケージ派や、各アーティストのファンにとっては、再発といえども新発売されるということ自体、ウレシイ出来事だと思いますしね。
ということで主立ったタイトルをピックアップしていきたいと思いますが、やはり今回のラインアップで目を引くのが“懐刻盤”シリーズとして出たタイトル。
G☆Bの場合、代表曲を余すところなく網羅したライトユーザー向けのシリーズで、ブックレットも歌詞だけしか載ってないものが基本なのですが、この懐刻盤は例外。月刊「明星」や「平凡」の付録の歌本テイスト(個人的には「近代映画」のイメージです)のオールカラーブックレットが特長で、シングルジャケ写のレアなアナザーカット満載。タイトルによっては、当時の担当ディレクターやご本人が秘話を語るライナーノーツにディスコグラフィー、バックインレイにはジャケ写のサムネイル付きと、パッケージだからこそ実現できる魅力が詰まった特別盤です。
今回の再発でいえば、山口百恵、太田裕美、キャンディーズ(1枚物)、南沙織、天地真理が該当しますが、通常のG☆Bに比べはるかにコストのかかるブックレットですので、最終的にオリジナルと同じ仕様になるのか分かりませんが、懐刻盤でこそ意味がある再発だと思いますので、その願いを込め、そして快気祈願の意味も込めて、まずは太田さんの「
懐刻盤としての再発を前提にしますと、ポイントはやっぱり写真のセレクト。篠山紀信撮影のジャケット(表1は書籍「太田裕美白書」と同じカットです)はもとより、各収録曲のシングルジャケットのタイポグラフィー再現と&アナザーカットの充実ぶりは目をみはる出来。
顔アップのあの衣装はこんなだったのか、とか、なぜこんな綺麗に撮れたカットを使わなかったのかとか(太田さんに限らずCBS・ソニーのアーティストは、シングルはあえて写真写りの良くないカットをセレクトする傾向にあったそうなのです)、ファンであればあるほど感動すること請け合いです。
また、太田裕美を育てた名物ディレクター・白川隆三さんのシングル・レコーディング・ヒストリー(僭越ではありますが、インタビュー取材を担当させていただきました)は、デビュー時のイメージ付けの背景などとっておきのエピソードが満載。
白川さんは、後に大滝詠一さんの「A LONG VACATION」や加藤和彦さんの「あの頃、マリー・ローランサン」など、日本の音楽史に残る名盤を世に送り出したことで知られていますが、白川さんにとって太田さんは初めて新人から手がけ、強い思い入れとこだわりを持って取り組んだアーティスト。アイドル的要素を併せ持った太田さんが歌謡曲とフォークの中道を進み、ニューミュージックという新しい流れに先鞭をつけることができたのも、白川さんら周囲のスタッフの大きな愛情あってこそだったことを実感できるはずです。
なお、収録曲は1974年から2001年までの有名なシングル曲をセレクトした入門編ベストですので、今さら言うまでもないとは思いますが、簡単に紹介しておきましょう。
太田さんと言えば、デビューからの松本隆+筒美京平のゴールデンコンビが欠かせませんが、ここでも「雨だれ」「たんぽぽ」「夕焼け」という初期のクラシカルな弾き語り三部作から、CBS・ソニー初のミリオンセラーを記録した自己最大ヒット「木綿のハンカチーフ」、連続ヒットを記録して人気を不動のものとした「赤いハイヒール」、O・ヘンリの名作を翻案した「最後の一葉」、中道路線という立ち位置を如実に示した「しあわせ未満」、再評価ナンバー1の実験作ボッサ「恋愛遊戯」、木綿に次ぐ代表作「九月の雨」、横浜ブームを担った「ドール」、コンビ有終の美を飾るロサンジェルス録音「振り向けばイエスタディ」まで、怒濤の名曲がずらり。
他にも、喉を痛めつつ拓郎節を歌いこなした「失恋魔術師」や、ファン投票1位の「青空の翳り」、CMソングの爽やかヒット「南風」、ナイアガラファミリーとなるきっかけの「さらばシベリア鉄道」、休業前の総決算リメイク「君と歩いた青春」とバラエティーに富んでいますし、NY留学を経た83~84年のジャパニーズポップス路線でも、作曲の才能が銀色夏生の詩で開花した「満月の夜君んちへ行ったよ」や、デビュー10周年と結婚休業の区切りを記念した12インチシングルにして「木綿」へのオマージュとなった筒美作品「雨の音が聞こえる」と充実。
さらに、98年に本格復帰して以降の作品からは、NHK「みんなのうた」でオンエアされ、ファン以外からも高い支持を受ける「僕は君の涙」(「魂のピリオド」カップリング)と「パパとあなたの影ぼうし」が選曲されています。
という、ダイジェスト盤的ベスト。懐刻盤ということでコアなファンにも大好評でセールス的にも好調だったようですし、“ベスト盤の女王”と称される太田さん自身も、数ある自分のベストアルバムでコレが一番好きだという発言もありましたし、名実ともに公認ベストとしても価値があることは間違いなし。
Blu-spec CD2でどこまで高音質になるかは聴いてのお楽しみですが、オリジナル盤もまだ生きていて、Amazonなどオフプライスで買えるショップもあるようですので、ブックレットだけが目当てという人はそちらをどうぞ。
また、高音質にとことんこだわりたい方は、SACDハイブリッド盤によるシングルAB面コレクション「
なお、2026年の今も昭和の名曲番組などでは必ずと言っていいほど取り上げられ、昔のVTRが頻繁に流れている太田さんですが、24年春からずっと療養中で、まだ復帰のメドは報告されておりません。
50周年記念アルバムの準備は進んでいたと聞いていますし、中止延期となったオールリクエスト大会や50周年記念のコンサート、筒美先生の遺作に松本さんが詞をつけた新曲「星屑ぴあの」のリリースなどなど、現役復帰が悲願であることに違いないのですが、旧譜再発であってもこうしたベストの数字が動いて太田さんに届けば、きっと快復への大きな力になると思いますし、今はただ、そう信じてお祈りする次第です。
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オススメ復刻盤#649〜600
オススメ復刻盤#599〜550
オススメ復刻盤#549〜500
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オススメ復刻盤#449〜400
オススメ復刻盤#399〜350
オススメ復刻盤#349〜269
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