ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#1265 
増田惠子/ゴールデン☆ベスト シングル&恋するお友達
2026.2.4発売、WPCL-20044、¥2,200<税込>)

初CD化多数!2nd&ワーナー全シングル+α!

 ピンク・レディーのケイ(増田啓子)として1976年8月にデビューを飾ってから、今年でちょうど50年目に突入。解散後の81年、ソロシンガー・増田けい子としてのデビューから数えると今月で45年目と、アニバーサリーイヤーをダブルで迎えた増田惠子さん。
 
 来年2月6日には、ソロ45周年を記念したコンサート「 増田惠子・ソロデビュー45th anniversary concert I Love Singing スペシャル!~ソロシングル、カバー、そしてピンク・レディー icon」を東京・有楽町のI’M A SHOWで開催。PLは「解散やめ!」宣言を行ってはいるものの、ミーこと未唯mieさんとのデュオが久しく聴けないのが残念ではありますが、盛り上がりを狙ってか、なんと事前セットリストを公開するなど、お祝いムードいっぱいに往年のファンを喜ばせています。
 
 そして、このコンサートと同じタイミングでのリリースとなるのが、ワーナー時代の「 ゴールデン☆ベスト 増田惠子 シングル&恋するお友達」!
 満を持しての発売となりますが、驚くなかれ、ヒット曲をまんべんに収める通常のG☆B構成ではなく未CD化アルバムにスポットを当てた、まさにコアファンを対象にした選曲となっております!
 
 ちなみに、ケイちゃんのワーナー時代、すなわち増田けい子時代は81年11月からの1年余り。
 その間、シングルは「すずめ/前夜祭(イヴ)」「ためらい/傷心」「らせん階段/アクトレス」の3枚、アルバムは「ひとりが好き」「恋するお友達」の2枚をリリースしておりますが、シングルAB面曲は2005年の「究極のベスト! 」で、アルバム「ひとりが好き」は94年のQ盤・音泉でCD化済みですので、今回フィーチャーされたのは長年未CD化だったセカンドアルバムの「恋するお友達」(ワーナー時代のシングル&アルバムの デジタル配信は2022年にスタート)。
 
 構成は、シングルA面全曲に「恋するお友達」全曲、そしてカセットにのみ収録されていた2曲、さらにシングル3曲のオリジナルカラオケをプラスした全19曲。
 30周年時の2012年にワーナーから出た「Colors ~30th Anniversary All Time Best~」にはアルバム曲も多数セレクトされていましたので、今回のG☆Bで初CD化となるのは、カセットテープ版「ひとりが好き」にのみ収録されていた2曲=スタ誕時代からのボイストレーナー・大本恭敬作曲の「ヒロインはいつも」と、筒美京平作曲のいしだあゆみ「おもいでの長崎」を改題改詞した「シングル・ガール」=に加え、呉田軽穂作で水越けいこのカバー「心のとびら」、大貫ター坊作の「恋人達の明日」(白石まるみもカバー)&「雨ふり」という2曲、ズズ+トノバン夫妻の「ひとり暮らしの恋」、そしてカラオケ3曲の全9曲でしょうか。
 いずれにせよ、未CD化曲を追い求めていたファンには言うことなしの選曲ですよね。
 
 さて、PL解散後、ミーちゃんがMIEとして大きな路線変更なしですぐにソロデビューした一方で、解散劇の流れのままフェイドアウトするかのように見えたケイちゃんですが、増田けい子として再登場。なんと中島みゆき書き下ろしの「ずずめ」を引っさげたシックなソロデビューでした。
 ケイちゃんは桜田淳子の「しあわせ芝居」を聞いて以来、みゆきサンに曲を書いてもらいたいと思っていたそうですし、PLの2人は元々はヤマハに在籍しポプコンの譜面歌手でもありましたから、みゆきサンとの組み合わせは意外ではなく、むしろ哀愁を帯びたケイちゃんのハスキーボイスにぴったり。
 かくして「すずめ」は翌春にかけて大ヒット。かつて「わかれうた」と「しあわせ芝居」がトップ争いを繰り広げた頃のように(当時、PLの「UFO」との三つ巴だったのも象徴的ですネ)、みゆきサン自身の「悪女」とともにヒットチャートを賑わせたのでした。
 ちなみに近年、ケイちゃんはみゆきサンの名曲をカバーするヤマハ公認のライブ「歌縁(うたえにし)」にも参加、その「悪女」や新しい「慕情」などを歌っているそうです。
 
 当時はみゆきvsユーミン、第二次ユーミンブームの最中でもありましたので、第2弾シングルはユーミンが萩尾みどりに書いた「ためらい」のカバー。
 そして第3弾は、ヒットメーカーとしても頭角を現し始めた竹内まりやの提供曲「らせん階段」と、「すずめ」から連なる女性シンガー・ソングライターによる世界観が構築されていきました。
 錚々たる面々の提供と言いつつ、実はカバーというケースが多いケイちゃんではありますが、「すずめ」でスタートしたニューミュージック路線はアルバムでも貫かれていて、シックというか暗めの「ひとりが好き」には伊勢正三や堀江淳、吉田拓郎、まだ若手だった頃の松本としあきが参加し、自身もペンネームで作詞。
 ちょっとポップになった「恋するお友達」ではユーミン、まりやに加え、安井かずみ+加藤和彦、大貫妙子、来生姉弟らが顔をそろえています。
 
 結局「すずめ」を超えるヒットは出せずに、83年2月には事務所を移籍して増田惠子に改名。ワーナーを離れて以降は、フォーライフ、徳間ジャパン、ユニバーサル、キング、コロムビアと、ブランクはあるものの各レコード会社で新譜を発表し続けてきたケイちゃん。“Kei”名義でフランスデビューも飾っています。
 ワーナーでは、フォーライフ時代のシングルA面も含む「究極のベスト! 」や、前述のオールタイムベスト「Colors ~30th Anniversary All Time Best~」のほか、カバーアルバム「愛唱歌」もリリースしていますが、今回のG☆Bでワーナー時代の全音源のCD化が実現したことになります。
 
 なお、2022年にはPL時代の古巣・ビクターから、ソロとしてのキャリアをまとめたナウ&ゼンといえるオールタイムベスト「 そして、ここから... [40th Anniversary Platinum Album]が出ておりますので、近年のケイちゃんの音源も欲しいという方はこの機会に併せてどうぞ。
 

(2025.11.25)

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