ワーナーのマイナー女性アイドル史、G☆Bで再発!
今年6月から活発なリリースが続いているワーナーの「ゴールデン☆ベスト」シリーズ。
第1弾6タイトル( こちらで紹介)を皮切りに、第2弾3タイトル( こちらで紹介)、第3弾3タイトル( こちらで紹介)と2カ月に1回のペースでコンスタントに発売されておりますが、第4弾は一挙5タイトルで、うち3タイトルは2枚組!
といっても過去発売のタイトルのG☆B化(ワーナーの場合、明菜のライブ盤などで実績あり)を含んでおりますので、そこまでのレア度はないかもしれませんが、今回の5タイトルは、なんたってこのシリーズを支える購買層が大好きな女性アイドル。
武田久美子の2007年「コンプリート・クミコレクション」純正バージョンアップ版「
ということで、こちらとしては「
以下、過去のコピペ改稿ではありますが、70年代編をメインに紹介させていただきましょう。
ひもとけば、現ワーナーミュージック・ジャパンが設立されたのは、外国企業による資本自由化が進んだ1970年。
一足先に発足したCBSとソニーによるCBS・ソニーレコードのように、アメリカのワーナー・ブラザーズと日本のパイオニア、渡辺プロダクションという3社による合弁会社、ワーナーブラザーズ・パイオニア(ワーナー・パイオニアになったのは72年から)として誕生したのです。
第1回新譜の発売は翌71年1月、渡辺プロ所属のタレントだったゆえにコロムビアから移籍した辺見マリがスタートだったそうですが、このコンピ盤は、マイナーアイドル(ビッグネームであっても歌では大ヒットしなかった)に限られておりますゆえ、初期ワーナーの裏歴史といえる印象です。
世相的には、女性が歌う流行歌といえば艶っぽい大人のための歌謡曲がほとんどで、辛うじて若向けというとGSの向こうを張ったビート歌謡の名残りがあった時代。
70年代アイドルポップスの定義がアーティストもファンも同世代で等身大の世界観であることを前提とするならば、ワーナーが歩み始めた71年の初頭はまだ前夜といえる状況ではなかったでしょうか。その確立には新三人娘(小柳ルミ子・南沙織・天地真理)が出そろう10月以降まで待たねばならないわけですから、ティーンが等身大として自分を重ねられるという意味でのヤングアイドルは、岡崎友紀や吉沢京子ら、歌も歌えるテレビドラマの若手女優がメインだったといえます。
そういう意味では、ワーナー初期もまさにその流れ。このコンピ盤でトップを飾る范文雀は、ドラマ「サインはV」のジュン・サンダース役で人気を博しレコードデビューするワケですが、71年2月新譜としてリリースされたデビューシングル「あなたが憎めない/最後の一時間」は主演ドラマ「打ちこめ!青春」の主題歌でした。
ほかにも「おれは男だ!」でヨシカーくんのお姉さん役だった秋山ゆりの「旅のはがき」「別れのページ」。新東宝の子役出身だった川奈真弓(「サルビアの花」の競作が有名デス)の「島ごころ」と「わたし甘えちゃう」(ジャケ写はこのジャケット)と、アイドルという言葉でくくるにはちょっと無理のあるナンバーが連なっていますが、これこそアイドルポップス前夜だったことの証しでしょう。
ワーナー本史では、この年の4月に「わたしの城下町」で歌手デビューした小柳ルミ子が、ディスカバージャパンのブームを追い風にいきなりミリオンヒットを記録。ニュータイプのアイドルというより、アイドル的要素も兼ね備えたトップスターとして新三人娘の誕生を牽引していくワケですが、その陰に隠れてしまったのが大阪スクールメイツ出身の原美登利「小麦色の少年」「初恋の町」、ポストルミ子路線でスマッシュヒットを放ったものの大成しなかった藍美代子「ミカンが実る頃」「若草の誓い」あたりでしょうか。
また、新興のレコード会社だっただけに移籍組や再デビュー組も擁したようですが、前者の代表格が市川瑛子「カナダの夜明け/夜明けの横浜」。後者が、ここには入っていませんが亜木ジュン子の「さよならの街角/ふたりは永遠に」( こちらで紹介の「筒美京平アーカイブス4」で初CD化)といったところ。
さて、今日まで続くアイドル歌手、アイドルポップスという定義において、ワーナーで最初の成功者といえるのは、新三人娘が全盛を極めた72年デビューのアグネス・チャンですが、実はその前に、お姉さんのアイリーンがワーナーから日本デビューを飾っています。
かつてスターの登竜門だったいずみたく門下だったといいますが、「恋の夜来香」「花占い」「薔薇の誓い」とシングルを発表するも不発に終わり、アグネスと入れ替わるようにして裏方へと回ったのでした。
「明星」や「平凡」などでは、シンシアとロージィーの仲良し姉妹みたくアグネスとアイリーンの写真がよく載っていましたが(ヘレンが入っている事もあった)、あどけないアグネスとは姉妹とは思えないほどお姉さんは正統派の美人でしたよネ。
なお、ワーナーの姉妹アイドルといえば、木の実ナナの妹として話題をさらった木の実まこもいて、CDには彼女のシングル「あこがれ/好奇心」も収録されています。
そして花の中3トリオもそろい、空前のティーンアイドルブームに沸いた73年、話題をさらった女優アイドルといえば栗田ひろみ。
仲良しの浅田美代子が唯一自分より音痴な歌手としてよくその名を挙げていますが、レコードなのに音が狂っているデビュー曲「太陽のくちづけ」を聴けば納得でしょう。第2弾「初恋の散歩道」を経て、第3弾「愛の奏鳴曲(ソナタ)」ではセリフが中心の完全な女優歌となりましたが、そのすべてを聴くなら今夏発売された「栗田ひろみゴールデン☆ベスト」( こちらで紹介)をどうぞ。
ガールズグループという点では、キャンディーズに対抗し、ヤマハが生んだアイドル3人組・ピーマン。サーカスの叶正子や、ソロデビューを飾る景山美紀が在籍したグループですが、アイドルファンならばデビュー曲「恋のライバル3対1」や第2弾「ラブ・タッチ」は知らなくとも「部屋を出て下さい」だけは知っているはず。同じくヤマハ出身、ピンク・レディーのスタ誕応募曲だったからですが、たぶんポプコン系BOX以外では初の収録になるんじゃないでしょうか。
ちなみに、関西のキャンディーズというか、ちょっとバッタもんムードもあったラブ・ウィンクスもワーナーで「アダムとイヴ」「恋のコマンド」を収録(Hotwaxからはまさかのシングルコレクション「
後に野口五郎のバックコーラス3姉妹・EVEとなるアップルズは「ブルーエンジェル(青い天使)」「恋はミステリー」がセレクトされています。
78年までは渡辺プロとの資本関係があって、ワーナーにはナベプロ所属のタレントが目立ちましたが、アグネス以降、歌で成功する女性アイドルがいなかったのも事実。
アイドル女優として人気のあった浅野真弓(後の柳ジョージ夫人)は、75年に歌手デビューするも「愛の鼓動」「ときめき」という2曲で終わったようです。
ナベプロの先輩・太田裕美に通じる澄んだ歌声が魅力だった讃岐裕子は、デビュー曲の「ある晴れた日に」、アグネスと柏原よしえの間に位置する「ハロー・グッバイ」、CMで起死回生を図った「シャインの秋」、さらには改名してナベプロとの絆によるユーミンの提供作品といろんな展開を見せましたが、花開くことはなく…。でも、ソニーのOMFでアルバムのボートラ完全版が復刻されましたので、よしとしましょう。
続く野中小百合も売れそうな予感はあり、歌手としての活動も活発でしたが、「恋の誕生日」「ふたりの竹とんぼ」「火遊び志願」と、1曲ごとに方向性が異なり、全く定まらなかったのが敗因だったのかもしれません。でも彼女も改名後も含む単独ベスト「
翌76年デビューでは、ルミ子路線といいますか、演歌寄りの歌謡曲を歌った芦川よしみ。彼女もセールスは伴いませんでしたが、「カックラキン大放送!」や、鶴光の「オールナイトニッポン」のアシスタントでおなじみであり、内藤やす子、新沼謙治、角川博、ピンク・レディーと並んで日本レコード大賞新人賞を受賞していますので、成功と言っていいでしょう。
ここではデビュー曲「花火」や意味深な内容の「燃える春です」の2曲ですが、彼女も単独ベスト「花火 コンプリート・シングルス」( こちらで紹介)が出ています。
そして70年代最後のワーナーを飾るのが、TBSドラマ「ムー一族」の郷ひろみの恋人役募集で優勝し、78年にデビューを飾った桂木文。
水曜劇場の先輩、浅田美代子、谷口世津ラインのウィスパー劇中歌にしてさだまさし作品「短編小説」や、第2弾「目覚めの午後」もいいですが、シンシアファンとして必聴はB面曲。南沙織のアルバム「早春のハーモニー」収録曲の「冬物語」のカバーです。
という70年代のワーナーですが、78年に渡辺プロが資本撤退し、新たなレコード会社SMSを創設。小柳ルミ子、アグネス・チャンらワーナーの稼ぎ頭だった所属アーティストを移籍させてしまったため、80年代は苦戦を強いられることになります。
82年の中森明菜のデビューまで、女性アイドルのヒットというと、YUKIでイメチェンした岡崎友紀、ピンク・レディーからソロになった増田けい子ぐらいでしょうか。といっても2人ともアイドルからアダルトシンガーへと脱皮したナンバーでしたけど。
ちなみに80年代編には、荻野目ちゃんや大森絹子がいた80年のMILK「リトル・キッス/クリスタル・マイ・ラブ」からスタート。
グラドルとなった横須賀昌美「恋のマグニチュード」「ラブ・コントラスト」、貝殻ばかり語られますがモデルからマッチの相手役(鳴り物入りでしたがマッチファンの女性から総スカンを食らってしまったのがダメージでした…)で芸能界デビューした武田久美子「噂になってもいい」「シャワーホリデー」、スタ誕出身の女子大生アイドルからキャスターになった吹田明日香「バ・ケー・ショ・ン」「ライク・ア・ヴァージン」、わらべの倉沢淳美「プロフィール」「六月の花嫁」、子役から大成し緒形直人夫人となった仙道敦子「青いSunset」「Don’t Stop Lullaby」、お湯をかける少女からハリウッド女優に大成した工藤夕貴「野生時代」「シンデレラ・リバティもへっちゃら」、ミス・マガジンの加藤香子「偽名」「勝手にさせて」、もっと売れても良かった橋本美加子「メロウ・シーズン」「蒼いときめき」、相原勇の小原靖子「ちょっとHENSHIN」「恋はBUCHI BUCHI!」、羽生善治夫人となった畠田理恵「ここだけの話~オフレコ~」、未完の大器・佐倉しおり「Zoom」、全日本国民的美少女・藤谷美紀「転校生」、キョンキョン似だった星野由妃「恋人達の長い夜」、細川直美「君はどこにいるの」までを収録。
明菜はもちろん、終盤のワーナーを盛り立てた森高千里も入っていませんし、が、モモコクラブ出身の女優アイドル・杉浦幸「悲しいな」「4月列車」、おニャン子パワーでオリコン1位を獲得したニャンギラス「私は里歌ちゃん」というトップ10ヒット曲がセレクトされていますよ。
また、後に、お家騒動ともいえるハミングバードも吸収するワーナー。このCDには、トップアーティストの浅香唯は当然入っていませんが、江原真二郎・中原ひとみ夫妻の長女・土家里織の「BOY」、山口弘美の「つよがり」は収録されております。
ああらためて聴いてたら、ワーナー・ブラザーズやパイオニアをはじめ、リプリーズ、エレクトラ、アサイラム、アトランティックなどなど、さまざまなレーベルとともに過ごした日々までもよみがえってきそうなこのコンピ。
まさに、ワーナー・パイオニアの裏社史ともいえそうですので、アイドルマニアのみならず、昭和ポップス好きな若い世代にも歴史のお勉強的な感じで楽しめるのではないかと思います。次は男性アイドルにも期待です!
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