スタ誕トリオをはじめ、ビクターの新G☆Bが一挙発売!
今あるJ-POPの礎となった音楽を、心をこめてあなたに伝えたい…。そんなコンセプトのもとメーカー各社合同企画で2002年に始まったゴールデン☆ベストシリーズ。ボリュームいっぱいサービスめいっぱいの収録曲や、手ごろでお得なプライスなど、一家に一枚、常備しておきたい定番ベストとして膨大なタイトルがリリースされてきました。
もうすっかりおなじみのこのシリーズ、開始当初はショップで特別コーナー展開されたこともありましたが、ラインアップが一巡してからはもうすっかり落ち着いた感じで、ソニーG☆BのBlu-spec CD化などはあったものの、新たなタイトルはポツポツと静かに発売されるという感じになっていました。
そこに、ビクターから一挙リリースのニュースが飛び込んできたのです。いくらG☆Bシリーズの参入が遅かったと言え、このタイトル数はさすが音楽事業をスタートしてから80余年の歴史を持つビクター。時代時代の稼ぎ頭だったメジャーどころ以外に、あっと驚くマイナー陣も多数。歌謡曲からアイドル、フォーク・ニューミュージック、ロックまで、ビクターの永い歴史と実績をひもとくかのようなラインナップとなっています。
むろんここ最近出たメンツやアーティスト的意向が強そうな面々とかは含まれていませんし、これまで寝かせてきたいろんな企画もこの際だからまとめて出してしまおう的な雰囲気もありますが、その決断に手放しで大感謝!ですね。
気になるタイトルはといいますと、CD化はされているものの入手困難になっているベスト盤の新編集やパワーアップ盤と呼べるものから始まって、他社の好企画をお手本にしたようなスペシャル盤、よくぞ発売に踏み切ってくださったというレア盤までと壮観。
1枚ものも2枚組も、さらにはデラックスな3枚組も、ピックアップしたいものはたくさんあるのですが、そうもいきませんので目に付いたものをチラチラと追っていきましょうか。
まずアイドル組では、一部の人が泣いて喜びそうな初CD化曲多数のレア系。その筆頭と呼べるのが「スター誕生!」からビクターレコードに所属となった北村優子、目黒ひとみ、しのづかまゆみ(移籍後の漢字の篠塚満由美は含まれません)をセットにしたアイドル・ミラクル的シングルAB面集「 ゴールデン☆ベスト 北村優子・目黒ひとみ・しのづかまゆみ
北村さんはデビュー曲だけだったように思いますが、ビクター裏・阿久悠トリオと呼ぶことも可能ですよね。
クラスメイト役というイメージが強い北村優子は「若草のデート/学園祭」「ハロー・サンシャイン/口笛ふいて」「ジェラシー/ハッスルしないで男の子」「999粒の涙/ツイスト・レディ」、ギャルでは一人だけCD化が遅れていた目黒ひとみはスイーツ三部作「わたしのシュガーボーイ/ラブ・コール10:30」「アップルパイが焼けるまで/すてきなグランドマザー」「スイートポテト42キロ/家庭教師」、圧倒的な歌唱力で合格したしのづかまゆみも「パパはもうれつ/真夜中の買物」「曇り空/純情記」「嫁入り前/題名のない物語」がコンプ。されるかと思いきや、収録予定曲リストでは「純情記」が入っておりませんです。(注・無事「純情記」も収録、3人のデビュー曲のカラオケもプラスされています)
お次はモデル出身のバスボンガール、BIBI「 ゴールデン☆ベスト BIBI
個人的には、わが家のシャンプーを牛乳石鹸のシャワランから資生堂のバスボンに変えてもらったことと、プレゼントキャンペーンでCMソングの「レインボー・シャワー/スカイ・ピクニック」というシングルが当たったことが懐かしく思い出されます。
ほかにも、完璧と言えそうな甲斐智枝美の2枚組昇格盤コンプ「 ゴールデン☆ベスト 甲斐智枝美
いずれにしても胸を膨らませて収録曲確定を待ちたいものですね。
なお、メジャーアイドルとしては、BOX、紙ジャケが出たにもかかわらずシングル両面完全CD化は20年ぶり、CDファイル以来となるPL「 ゴールデン☆ベスト ピンク・レディー~コンプリート・シングル・コレクション
これは全ラインアップに共通することですが、いろいろと不満の声が多かったひと頃のビクターのベスト盤と比べるまでもなく、みんなが待ち望んでいた、ずっと出てほしかったベスト盤と言えるでしょう。
また、あっちの洋子さんは決定したことだしそろそろボックスが出ても不思議ではない荻野目ちゃんの「 ゴールデン☆ベスト 荻野目洋子
コレは既に他のベストを持っていたとしても、またひと味違う新鮮な感じで楽しめたり、意外な発見があったりする好編集盤ですので、ダブリが気になるファンにもオススメです。
歌謡曲部門では、やっぱり三善英史「 ゴールデン☆ベスト 三善英史 雨~円山・花町・母の町
個人的には、ふと聴きたくなる時があるけれど音源を持ってなくて長いこと聴けなかった「ラッキー・レディー アンラッキー・ボーイ」がついにCDで聴けると思うと、とってもウレシイ限りです。阿久さん+三木さんコンビによる本当に魅力的な和製カントリーなんですよ。佐良さんの「ひとり旅」双璧をなすものだとずっと思っています。
それとアン・ルイスは「 ゴールデン☆ベスト アン・ルイス 1973~1980
ほかに要チェックなのが、「サンセット・メモリー」のヒットで知られる杉村尚美がいた日暮し。今回は「 ゴールデン☆ベスト 日暮し+杉村尚美
9月はリリースラッシュだから懐具合が…という人も多そうですが、ゆっくり吟味してぜひお求めください。お目当てのアーティストが出なかったという人も、どれかを予約できるなら予約して、この次に期待しましょう。
ところで今回の紹介とは直接関係がありませんが、CD不況もいっこうに出口が見えない一方、ある程度の見込みが立つ復刻市場はどこまでもエスカレートし、ちょっと前までは諦めざるを得ないのが当然だったメンツまで、店頭に並ぶご時世となっています。
ホントならどう考えても数字が動くとは思えない音源のはずだし、事実、蓋を開けたらやっぱり採算が合わなかった…というものも増えてきているのではないでしょうか。
その一方で、旧譜を愛する人間にとっても、ひと昔前ならきっと涙を流さんばかりに喜び、小躍りし、CDを抱きしめ、お辞儀してたはずなのに、いつの間にか慣れっこになってしまったような気がします。
確かに、なんだかいつも同じ層(というか同じ特定の人)が買っている気がするし、そういう人が「あの曲を飛ばすなんて分かってない!」とか「フルコンプじゃなきゃ買わない!」と言いたくなる気持ちは痛いほど分かりますが、復刻ものっていろいろと難しい事情もありますからね。
発展どころか現状維持すらも困難な時代、受け手の方も初心忘るべからず!でありたいものですね。ってまたまた抹香臭くなりましたけど、自戒の念も込めて記しておきたかったのです。
(2009.7.31)