ユーミン作品を含むアルファのアルバムが初CD化！

　6月にオンエアされたフジテレビの「ボクらの時代」で久々にお見かけしたいしだあゆみさん。
　一段とマミー化（失礼！）が進んでいるような気がしましたが、昔からの上品なおきゃんさやセンスの良さは変わらず、美しいお着物姿にこのアルバムのジャケットを思い出したことでしたが、オリジナルの発売（81年11月）から36年、ついにCD化となります！
 
　それが最新リマスター＆高品質のBlu-spec CD2仕様、ボートラ付きの「 いしだあゆみ ［Blu-spec CD2］＜タワーレコード限定＞」。タワーレコードでの限定販売です。
　価格的には廉価ではなく新譜並みの税抜き3千円。OMFと同じ設定で、他社のタワレコ限定商品と比べてもお高いのですが、タワレコなら各種クーポンも使えることですし、ウレシイという人も多そうですよね
 
　さて、このアルバムが発売された頃のあゆみさんは、女優として向田邦子作品などで高い評価を受け、ショーケンと結婚したりして、「anan」なんかでもいい女の代表格として憧れの存在。歌手としての活動がめっきり減った分、女優業に心血を注ぎ最も脂がのっていた感じだったと思います。
　その流れから、ヒット歌手としての実績を上げたコロムビアを離れ、アルファ移籍第1弾にして唯一のアルバムが制作されたのでしょうが、オリジナルアルバムとしてはティン・パン・アレー・ファミリーとの歴史的名盤「 アワー・コネクション 」以来4年半ぶりだったとか。
 
　プロデュースは、荒井由実やハイ・ファイ・セット、サーカスらをデビュー時から手がけたアルファの名物プロデューサー・有賀恒夫さん。何十年後を見据えたエバーグリーンアルバムになるよう、とにかくピッチにこだわる姿勢は伝説的でユーミンもその審美眼を称えていますが、このアルバムにユーミンが参加したのは、そんなつながりもあってのことでしょう。
　ちなみにユーミン（呉田軽穂）作詞作品である「波になって」「砂時計」「孤独な旅人」「BLIZZARD」（苗場の定番曲とは異曲）の４曲は93年の「呉田軽穂作詞集」で初CD化。
　シングルカットされた「赤いギヤマン／波になって」は2004年の「いしだあゆみ・しんぐるこれくしょん」で聴けましたし、「波になって」は2015年の「アルファレコード ～We Believe In Music～」（ こちらで紹介）にも収録されていましたので、今回初CD化となる楽曲は、半分の5曲ということでしょうか。
 
　なお、今回はボーナストラックとして、85年にCBS・ソニーからリリースされたシングル曲「羽衣天女／囁きのリフレイン」を追加収録。
　こちらも2002年のBOX「いしだあゆみ・これくしょん」（「羽衣天女」は2004年の「 いしだあゆみ・しんぐるこれくしょん 」にも収録）で聴けましたが、持っていなかった人にはきっと朗報ですよね。
 
　この前のテレビでは、和田アキ子の誘いにカラオケでは歌うかもというようなことをおっしゃってましたが、新曲は2008年の「オアシス」以降発表していないようですので、この再評価をきっかけにぜひ前向きに検討してもらいたいですよね。あゆみさんは、まさに歌うように語る、語るように歌う、なんとも言えない味のあるボーカリストですから。